「濡れる」という言葉が含む水分を数字で見たいと感じる夜中
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捲るおとは春雨のよう突然に幕引きされてわたしふらふら
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手を伸ばす私なんか見えていない君が一口桃を齧った
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滔々とページをめくる手は止まる そういや僕は現実に居た
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美しくあるだけでは伝わらない 今夜は星がよく見えますね
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「お父様」娘から叱られる予感しか無い呼びかけが来る
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呼んでいる声も紛れるこの場所で詠んでいるのだ、君への好きを
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プロフィール:真面目というのは呪いだが今日は自分を褒めてあげたい
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朝が来る出社したくない布団から出る瞬間に試されている
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二、三日湯船に入れたままだった柚子思い出す帰り道の月
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「横顔が 好き」 だと言った 彼はたぶん 叶わぬ恋を 知っていました
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洗濯の終わりを合図に曇りだす お天道様の意地悪なこと
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揺らさないで でも暗く沈む夜は嫌で テレビを音だけ消して
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透明な僕をデッサンしてくれる誰かいないか 絵のうまい誰か
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いつだっけ 最後に星を見たのって問いを曖昧に暈していった
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ゆふ暮れに伸びるあなたの影法師消え入りゆくのを見ないふりした
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明日生きる起爆剤なり休日に仕込みしカレーありがとスパイス
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木枯しに猫は陽だまり入りけるシッポ上げ上げニャーと甘えぬ
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頭の中で 脈々と鳴る 耳鳴りは 静寂破り 響き渡る
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イヤホンでSuperflyを聴きたいそんな日がある雨の日がいい
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狭き門かられ なんかむにょむにょしているモンキーマジックの前奏
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よくわからんからとばしがちなインストの例としてのいとしのレイラ
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もうじぶんのためとおもわない暮れゆく秋がおきざりに。冬開花
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ポケットに君の手迎え息白く宇宙は僕らの形の夜だ
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気づくまでもはや 1.5 秒の距離感で捕まえていく鈍感あたい
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眠り薬 副作用を何気なく見て ひと言「悪夢」とだけ書かれてる
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レポート課題:寒さと人恋しさの関係性を1500字で
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君のこと抱きしめたいと言う腕が彷徨い疲れ「好きだ」と打った
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三色が並んで一つずつ光る機械に支配される人類
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血の色が赤でも愛してくれますか?瞳と髪は黒なのですが
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