全方位警告色で鳴るブザー一線越えるむせかえる夜
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モブの海漂うクラゲあなただけ見つけてくれたポッと発光
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薄情なあなたはきっと知らないわ涙で割ったお酒の味を
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紫陽花の恥じらうよに咲き始め また今年もか梅雨の始まり
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見納めの月も泣いてる赤城山降りてどこ行く男忠治よ
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断捨離を熱く語った友のいて 吾に残されし時思うカフェ
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水張田に佇む鷺の美しさ心のなかで切るシャッター音
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五歳から父の無い子で生きて来て祝い方とか知らぬ父の日
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小庭にも蝶きて翠に包まれる嬉し哀しを花とささやく
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哀しみも 雨が全てを 流す朝 葉にしずく溜め 紫陽花あじさいが咲く
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予約枠をはるかに超えて健診し笑顔で隠す「疲れた!」の本音
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ここからが勝負と意気込む 「いいところ全部キッドがもってったよね?」/映画館
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シングルマザー 養育費とか面会とか どうなってるのと聞いたあの時 /父の日
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ゆっくりでいいよと君が言ったから 預けさせて私の 前頭前皮質
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父親に何をあげてもすぐしまい 母の命令「下着でOK」/父の日
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エアコンのおやすみタイマー止まる26時にじ 苦しく醒める夢のあとさき
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同じ意味 同じことでも 言い換えて 情景じょうけい浮かび 文字数もじすう合わす
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メンタルの 健康診断「注意」なし そうか、俺はさ 君克服したの?
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それでもさ 彼を好きなら この他人 毎月貯める 君らの未来を
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「選ばれて」 支えない?はぁ? ふざけるな 俺はふたりを キミに託した / 撰ばれず逃げただけ
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青白く 光を放つ 冷凍庫 丑三つ時の アイスクリーム
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キミとした 1年ぶりの接吻口づけは いくら払おが 胸をときめく
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古稀にして初めてのこと挑戦す やれば良かった言いたくなくて
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脳トレを生業とする母の日々 訃報に慣れた齢九十六
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染み付いた消せない時間はオレンジの夕焼け空に捨ててしまおう
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熱帯夜キャラメルみたいに引っ付いて貴方全てをさらって行った
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「うーむ・・・」とね 文字だけに出るキミの癖 変わってなくて何だか泣ける
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「また今度」互いに背を向け 歩き出す ふと振り返ると 合う目と口元
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雨音は 君の足音 そう願い 会えぬ寂しさ 心に満ちる
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落葉が夕陽と重なり溶け合った空はだいたい橙だい
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