雨上がり茜がとどく窓ぎわに蜘蛛はたくみに金の罠はる
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君の声記憶もすでにうすれゆき今宵静かに消去しようか
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ふりかかる過剰なふりがな句読点 甘やかされて駄目になりたい
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ラフマニノフのピアノ曲いかすみ色の空によくとけ暮れてゆく
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僕の持つ好きを君にあげるから代わりに君の嫌いをください
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地獄から 自由求めて 立ち上がり 勝ち取ってきた 我が人生は
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口塞ぎ 話す言葉も 慎重に 関西人に できぬ相談
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文句より 讃美が似合う 生き方を 自分次第で 他人にはよらず
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金メダル とったあの子が 言っていた それしかできぬ それしかやらぬ
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要らぬこと しているうちに 何かしら 上手くなるもの 役立つように
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動かそう 手足ばたばた 豪快に 頭をフルに 回転させよ
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現状に 満足すれば 停滞が 淀みて腐り 崩壊の危機
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自由なら 何か挑戦 してみよう 新しきこと 現状の打破
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一つずつ 自由が消えて 行くうちに 言葉遊びが 最後に残る
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逃げる夢 多すぎないか 最近は 心当たりが ないこともなし
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同級と比べ落ち込む日々だけど今なら言える無駄じゃなかった
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夏期補習暑くてだるくて眠いけど推しに会えるから今日も靴履く
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使いたい言葉はなべてエロゲーかボカロに既出頁を捲る
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神様さぁ何であなたは人間に風邪を与えたかなり迷惑
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われわれがつらつら溢す言の葉のethical消費としての短歌を
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茹だる日に君の額を伝う汗 追いかけぱちり今、目が合った
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死にたくない でも死んでも思い残す事なんてない それが怖い
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枕元 ポカリ冷えピタパックゼリー 準備できても 眠れぬ痛み
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君が為 夏の夜にて書きつける 便箋の二文字 伝わるといいな
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夕立に濡れる風情もまたよしと友の墓前で長く佇む
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寄生者が宿主に死なれると困るという意味で長生きしたいです
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ガラス越し息をひそめてどしゃ降りに閉じ込められる水槽のなか
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そのために買ったのではない筆ペンで最初に書いた「お花料」の字
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どこかから 響くよパラが 始まると 体は告げる 酸素がないと
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今までは 意識していない ことばかり 新境地に着き 月は明るい
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