物事に永遠なんてと言うけれど 信じて進む君が眩しい
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変わりない平和な街にジョンの歌 海の向こうは今日も戦争
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ステージに再びだった末っ子を 見つめる広い背中を想う
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マジパンのサンタトナカイ切り分けて子には固くて残骸を食う
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ミニミニの靴下の中に五百円玉 今年もありがと うちのサンタさん
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トナカイの棲む幌延の雪景色サンタの手綱に馬橇は走る
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有馬記念グランプリ 連対するは 最強の 同期二頭と 気付くゴール後
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聖夜明け 歳末となる 今週は 年始の備え ただ始めんや
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違和感は奥底にある君の声チガウと言ってる気づくの待ってる
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サンタさん何もくれずにメッセージ「臭わんようにあろとかんかい!」
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靴下のあまりの臭さに気絶したサンタ翌朝ゴミ出しされる
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飾られたクリスマスリース見つめてる きれいな永遠 円形の緑
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ふゆのよる栃もちやいてしんみりと さとうはいらず わびさびのあじ
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缶チューハイ 押し甲斐の無い押し問答 思い返せば綺麗な朝日
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忘年会釜揚げのゆげ うどん屋の よくがんばった 女三人
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ガザ地区とウクライナにこそ届けたしクリスマス・イブとふ平和の形を
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御燈みあかしの 玲瓏もゆらるる可惜夜あたらよは 平らかなりて樅木もみきらめく
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限りあるこの日だらけの人生を 故人の分も 生き抜くと決め 
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柚子風呂につかる時間の長さだけ 溶けて流留る 悪意と疲れ
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この世では三本の指入る 厳寒の 炬燵の温み首まですっぽり
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また月曜 仕切り直しの日のありて まだ真っ白な週にざわつく 
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吾子の寝る枕の近く聖地なり イブの夜にはサンタになれる
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今までの喜怒哀楽は無しとして スタートラインをまた引いている(◯十代になり)
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年末のあわただしさを抜け出して 我取り戻す 歌の世界へ 
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「おぎゃっと生まれたらもう高齢者だよ」八十八歳のおきなは語る
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わが猫には 枕元置いたら紛失だ 夜が明けてから おもちゃ直渡し
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フライング 靴下そっとたしかめる わたしのサンタはぶきっちょだから
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だんだんと眠りに落ちていきますね自意識過剰に笑いながらね
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ぼくが持つ免許は運転免許だけ来年ひとつ増やす予定だ
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八日間つづいた憂い暖房を入れると消えるそんな程度の
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