毎日が 地獄のような 肩こりで 夜も眠れず 昼は朦朧
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長生きが したいばかりに 我慢して 好きなことせず 健康オタク
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子綺麗な歯医者の光は緑色 見えたらラッキー、幽霊の赤色
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ゲームとは 任天堂が 生みの親 青少年の 命を奪う
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太宰読む 青年たちに 幸よあれ 金金金と 言うんじゃないよ
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ガッツだぜ 定年マジか 同世代 老いぼれたちの 挽歌が響く
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十四歳 太宰治を読んでみる 「ヤアパンニア」 の不思議な響き
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なぜかしら あああこがれの イスラエル お菓子のラベル 変てこな文字
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むなしさを冷やし固めた煮凝りが食べきれないし腐りもしない
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定年を迎える朝に選ばれたワイシャツの色はミントグリーン
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鳴る神の音もけしきもなけれども雨の降るらむ 水茎の跡に
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「七十年生きてきたんだ、ご褒美。」と イタリア行きの計画を立てつつ
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本籍が うた•••なら 転居後も 旧名(歌名)つかって 親近感あるの
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夜が明けてベッドの上の私たちだけで灰になれたら良かった
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共同のToDoリストに書いた夢をあなたが買って来てくれる
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あたたかくなった指を水に浸す 夜の冷たさを忘れないために
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ほっとけばなんとかなるが瓦解する緻密の粋の滲みの汚き
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テストを解く元大学生たちは帰巣本能に満たされている
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限定のイカ飯握り買い食いす 一度行きたい北の大地へ
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寒空に西方浄土の三日月や 大震災から二十八年
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ライディーン テクノポップという革命灰色に染め哀しみ語り
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破袋してティーバッグから麦の粒 湯の中を舞うスーパージョッキー
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新聞で大学共通テスト見る 十一年後君も解くのか
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ひとしきり部屋中の壁を打ち消えた去年の蝿か 壁を打つ音
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切り口に沁みる冷たい新鮮な塩素の水で育て人参
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クリームは手に余るほどたっぷりとすり込みましょうアレ切れぬよう
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やな奴に絡まれてたと延々と延びる木通の蔓は手ごわい
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教室の真ん中通る風になり海の外側までゆきたい
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ズルズルと尻尾引きずりボロボロの猫冷え冷えの廊下南へ
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秒針が針もないくせ音立てて責めるあと幾時間寝れると
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