ねこ母は わが猫抱くのがしあわせで コロナじゃないなら がっつり抱っこ
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今すぐに 欲しいよ君の鈍感力 些細なことに 気づき傷つき
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サイコパス(自称)のきみらと美術室 いちぬけたって孤独じゃ惨め
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春先が 残酷だとは 聞いてない わたしを置いて 傾ぐオリオン
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こんなにも貴方の色に染められた。傷んで価値が消えた髪の毛。
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勝ち目前アディショナルタイムの一分はうたた寝の一時間より長し
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君のそのふざける癖をやめないと薬指ごと噛み千切るから。
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炭酸の泡みたいには上がれない。貴方の腕にしがみついても。
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青白く光る窓辺に朝灯る 内の夜では夢の影浮く
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一年じゅう秋だったなら洋梨がオールシーズン食べられるのに
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春と冬反復横跳びくりかえし こころを気遣いドーナツを買う
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ある程度感情の機微には鈍くありたい そっちの方が気楽。
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立つ春に 届けとばかりウグイスが 声張るほどに暦疑う  
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淋しいも悲しいももう思い出せないってそんな顔で笑うの
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カルディでコーヒーもらう気満々の 母、肩すかし 店員さん不在(あるある)
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その名前は「勝利」に由来するといいその切り札を引いた世界は
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スキップするみたいに歩いたきみの生まれる春を過ぎて
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鈍色の空 「雨に流されて桜がきえちゃう!」 散るのが好きなくせに何をいまさら
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花粉症 洗面台で鼻映す 誰やこのチベットスナギツネ
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雲垂れて ひばり鳴く声 天高く 記憶読み込む 菜の花の群れ
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冷凍庫ハーゲンダッツが3個ある 今に見てろよ何でもやるぞ
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幾度いくどでも ついふりむいて たしかめる そこにいるのが ただ安心で
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メモ帳を 買ったはいいが 引き出しに 在庫過多だね メモリーゼロか
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理不尽と闘う場所へ皆集え 波風立てるべきときはある
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葛根湯飲んで布団を引っかぶり 雑炊つくる体力温存
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新たなる踏み出す一歩生徒らと巣立つや共に従兄弟転職
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やや寒い店内啜るせいろ蕎麦ナビが教えた他県の老舗
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ガタン、ゴトン、ドサァ、ユラユラ、ブンブンどの音が怖いかな?
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春の暖かさのあとの、真冬並みの寒さ、こたえます
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明日出れば、あとはテレワーク、週末に向け、ラストスパート
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