れて薄陽差す道 日傘かさの上 注ぐ銀杏いちょう葉音はおと優しく
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きょうという一日を摘むまたあしたこの草原をすすむためにも
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素裸を冷気にさらし荒れ狂う皮膚感覚を平らかにする
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空 海 風 青 青 青 あお  どうして夏はこんなにも悲しいのですか
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お互いに違う正義があっただけ どちらが悪いとかない喧嘩
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採れたてを水煮にしてからくれた元上司ひと 優しい味した筍ごはん
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わんわんと泣く一歳も知っている 思い通りに行かない世界
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青い夏過ぎ去りしとも 何処かでまだ、誰かの春をいろどっている
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ベテランの意地を見せての勝ち誇るコールに応えジャンプおじさん
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とうめいが映える季節がきました!夏ならあなたもみえるでしょうか
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澄んでいる空に白線描く時、空の彼方に最後のキセキ
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阿波あわハンド」母のラインは面白い ハンドソープがヨイヨイ踊る
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入水せしをとめを喰らふ咎故に鮫の泪は融けずに凝る
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保育園帰りの道のカフェに寄る チーズケーキは二人の約束
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月曜と木曜だけのお迎えの 孫の笑顔のひまわりのごと
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「お前ら坂チャリ禁止だぞ!」って先生車は反則じゃない?
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今日の空紫陽花たちには嬉し雨 丁度の按配柔しく濡れて
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くもり空 恨めし想いで見上げたる 明日は大雨 なみだ雨なる
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超ベタなドーナツ食べたく ヤマザキのホワイトリングに粉砂糖増し
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ねこの至福 食事睡眠以外にも 遊んだりとか甘えたりとか
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琵琶湖畔あふみのみ ホテル名残りの バラ園に いにしへの風 香る花々/ びわ湖大津館にて
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予報士が来るなら行こうアウトドア降ったらもちろん皆でボコボコ
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売り物のミカンの木の葉をむさぼる彼らが蝶になれますように
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帰りだけ雨かも知れぬと家を出る何だよ何だよ早いじゃないか
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カーテンを 開けるとそこに 鉛色 の雲がみえる 我の心か
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どの子にも眩しい未来一杯で 羨ましいな、頑張れと願う
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雨予報 分かっていても 窓の外 陽を感じては ちょくちょく覗く
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諦めが 良いのはきっと 猫のほう その気がないと 分かるや否や
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低気圧 気持ちも落ちて水の球 ぽつりぽつりと 君に降るかも
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家事なんて 後回しだね 目の前で 鳴いてゴロンと 横たわるきみ
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