ひもかがみ 能登香のとかの山のはしに 少女をとめらなごし早苗さなへとるかも
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喧騒が じっと過ぎゆく のを待って Amazon ポチる キャリーベルト / GW
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冷めた手と 先いく貴女 怨まない 死体愛者ネクロフィリアに 成り果てたとて
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今一度亡母の作る笹巻を 叶わぬ願いを詩うたにし飾る
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キミが言う頭の中が見てみたい たまに背筋をゾワっとさせる
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三三の眠りの合間に確認す 友よ夫よ健やかに眠れ
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渓谷を白波立てて船の往く 谷は知るまい空の広さを
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正解があると思ふな世の中にともに苦しみ助け合ふのみ
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反論も異論もさせぬ正論は 相手を縛り己も縛る
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葉桜の下に広がる芝桜。白赤桃色そぼろの如し
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何もかも思いどおりに動かない世界に馬鹿めと不貞腐れてみる
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特別なものだけを見て、唯一のことをしたいよ、変わらぬ夜に。
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切ってないさけるチーズやたくあんをかじってみたいとおもったこども
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暗くなり宇宙もすべて閉じていく神様たちが読み終えた本
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天国にサブスクサービス繋げてて いない世界の音楽を聴く
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白黒の写真が強く訴える見えない色の濃い息遣い
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雨雲に焚火の煙登ってく雨と炎が手をつないでる
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「細やかな作業で脳のはたらきも良くなるんですよ」 そうすか 偽善者
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桜時雨 花弁と水滴 心中す ゲオスミンを 彼らの仏花に
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息子ほど歳が違うと思ってた三十過ぎてもまだまだ「ヲタク」
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やるじゃない。息子みたいな君だけど 思 い や り重い槍などの持ち合わせおり
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春なんてあったかどうか分からずに 気付けば心 夏へと向かう
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聖賢のふみをひらきてなるほどゝ何もさとらず二度とひらかず
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じやがいもの短册揚げて塩を振り大皿に盛るこれが極樂
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がむしやらの學友を見て夜もすがらふみをひもとく心かへりぬ
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人のゐるSNSに疲れはて空を見上げて深呼吸する
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お隣の古書店の電気が俺の頭と繋がってたらいいのに
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君のママがいて君のパパがいて君がいて僕がいる
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触れた指引っ込め合ったあの頃を馳せる掌固く繋がれ
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横たわる 青いカーテンが欲しいなあ 海の近くに越すのもいいな
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