哄笑の駆け足夜の闇に消え純粋形の夏の招来
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各駅で四十五分の帰省でもグリーン車乗って旅行気分で
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金曜日夕日のさして気づきけり君を見ぬ日を恨む気持ちに
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転んでもただでは起きぬ 歌にする 凶器だろこれ「あんかけの餡」
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花火見て紅色に光る君こちらを向いて顔の合わさる
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アイス食べクーラーつけて麦茶飲む滴る水に夏は来にけり
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君と逢い世界変わった証拠にや君の名ゆえに香る「花」の字
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今日もまた記憶の浅瀬にて逢はるるきみの姿をいだきて生きむ
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竹林が 青々茂り つややかで かうべを垂れて 手招きしてる
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太陽と 形が似てる ウイルスが HEATを上げて 混乱落とす
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眠剤はラムネのように甘い味 夢なき眠りに我を誘え
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あなただけ何が起きても信じてた守ってくれる人はいないと
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どうせなら嘘つく時はしっかりと騙して欲しいあなたが嫌い
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昨夜未明小さな口でかじった実君が食べるかと思ったもんで
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まやかしや 理不尽などか 転がった この時世ときよを どう生きていこうか
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「昼ごはん パスタ茹でるね」 「出かけるし…」 フラリフラレて 菓子バン食べた
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新しい 暮らしへ進む 想い人 何があろうと 私が守る
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道も出来新築多しもうやめた畑の横の分譲の墓地
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嬉しやな酢飯のうえのヅケ鮪 ああ茗荷ああ山葵
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激辛はカラダに合わせて楽しむべし 我は辛ラーメンでじゅうぶん
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休肝日見つからぬよう路上呑み 禁じてくれるな背徳の時(誰にも迷惑かけてねーぞ)
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もう五日治りのわるい夏風邪をもてあます夜まどをうつ雨
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「よし、やるぞ!」きあいをいれて おねだりよ ねこのストレッチ のびのびかわいい
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深夜二時頭の中は担々麺タンタンタンタン痺れるうまさ
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折笠をたたむとなぜか雨が降る ほどくと憎らし雨が止む
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間違えたピーナツバターは粒入りで弱い歯茎と歯には悪くて
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好きという二文字の伝え方ひとつ こんなに悩む わたしは人間
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花の名と写真を撮って 送るきみ 今でもきっと 恋をしている
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本当は甘えたかった母さんに 大人になると決めた4歳
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天国にいちばん近い島へ行き空と海とに包まれたなら
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