糸を待ち 空見上げては 何もない この1年を 地獄と言うや
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チビ猫は 夏でもわりと もふもふ毛 あつくないかい?と たまに聞いてみる
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要件は何も無いけどLINEする 底に滴る 糸を求めて
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手弱女たをやめよギャラ呑み代りに全額奢るよ こんなもんだな俺の立ち位置
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清潔な 洗いざらしを 今夜また ふたりで汚す そうなればいい
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真夜中の コインランドリーで回る 褪せたシーツに 昨日の痕跡
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過去未来気づけば二つ抱えおり重みつまみに一人酒の現在いま
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この夏で 十七になる まだ恋も 知らずに 甘やかされて 生きてる
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「じーちゃん」と呼ばれてひさしき吾なれど自治会若手のペーペーにして/もうすぐ盆踊り
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校庭で見つけたバッタの大きさを 母に熱弁小二男子
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タオル手に歩んで停まりまた一歩 日暮れおうなの背に 母をみる
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おみやげにマックを買ってきてくれて 減ってる気がするポテトとコーラ
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ふと映るショーウィンドウの猫背見てゾッとし慌てて胸張る日の増え
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先生の手作り温泉大にぎわい お泊まり保育「ああ、いい湯だなー」
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柿食えない客がいるとかまじイミフ 美味しいのに絶対美味しいのに
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素麺でいいよと君が言ったから今日のお風呂は四九度だよ
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パンケーキ 苺のソース 生クリーム すべてが美しく処理された皿
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症状というエネミーをお薬でスタンさせてる ずっと俺のターン!
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夕焼けに向かって進む電車には、存在しない 終着駅は
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齋藤にゃゼッタイ負けぬかたがある 「重く受け止め」「前に進める」
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与えずに受け取りもせず独りいてただ存在が愛だった人
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汗止まらなくて、前世は肉汁たっぷりのハンバーグだったのかよ
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早寝早起き極めて昼夜逆転しちゃったときって誰を責めよう?
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両親と息子とともに温泉へこれが最後の想い出作り
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体調不良を相談したら「私も!」って。体調バトル開始だぜ!
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夏バテと言えばそうかもしれないが年中バテてよくわからない
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想い出を話せば言葉溢れ出す 夏は私をお喋りにする
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豆腐屋の ラッパの音を 聞きながら 自分を褒めた 金曜の夕
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無いことを哀しむよりも持つもので 笑顔になれる私になりたい
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思い出は入道雲の蒼き空 「夏」に恋する青春アオハル時代
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