終わらない課題恨めし過去のぼく 素知らぬ顔のひやむぎのピンク 
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山盛りのかっぱえびせん延々とかじる真夏は軽い歯ごたえ
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ワンルーム、独り呟く「馬鹿なひと…」   もう貴方には届かないけど
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ちらほらと季節外れに薄紅の祇園の山の桜舞い散る
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ホームの父しあわせそうに誕生日ケーキを食べる写真の奥で
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打てば 緻密で強力な返り打ちのシステムが起動する だけ
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生命の糸を燃やした爆弾は 今あるべきの命も殺し
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坂の上 風の行方を 目で追えば ほてりを冷ます アサガオの青
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核兵器反対心からずっと世界平和を語り継がなきゃ
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そうめんとひやむぎの違い数ミリを愉しみ凉をすする昼下がり
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夕立に突如あらわうみに立ちそをき散らす幼子と母
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真夏はまだまだだが、孫に会いに北へ涼むとするか🎐
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リスがいる キツネが歩く 森の近くは 犬猫いない 野生の天下
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全力で 追い越して行く どうしても 55分に 乗り換えたくて
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ジイジイと あまりにも鳴き 土の螻蛄ケラ 小遣い前の 当て付けるのか
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辛口のカレーとサラダの夕食に ノンアルビール寄り添っている
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三合も五目ご飯を炊いたけど食べきれないから冷凍おむすび/丸美屋だよ
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夕立が涼風運びお昼寝の 時間は少し間延びしている
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ぎて 俳句生まれし 山頭火 句を詠むために 我も酒
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小学生俳句教室和やかに 大人を飛び越す感性の羽根
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かき氷買った機械で試作品 いちごミルクの他人行儀よ
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夕立の三秒前に洗濯を 取り入れており太陽の香の
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血液をさらさらにする薬剤の 偉大さと危機隣り合わせの
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血栓のちりばめられた肺ありき CT画像の夫の一部
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「資料館行こう」言いしは吾子のほう 「惨禍るべき」想い胸打つ /広島旅行の思い出
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「本当の自分」らしきものは相対的に流動的に 観測すれば有り観測せずば無し(有るとすれば観測者の存在)
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「本当の自分」などというものは それはもう神の次に死んだ かなり昔に
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三方を山が囲いし 我が古郷 静かな境内 あゝ懐かしや
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久しぶり クーラー消せる そよ風よ 雷雲よ もっと留まれ
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お名前と 生年月日 何回も 聞かれるけど 今はそれが決まり
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