父親が水やりすると雨が降る懐かしいことひと雨欲しい
7
早朝の 蝉時雨より はやく目覚める ねこの食欲 すごいねと笑う
6
寝て起きてごはん食べては寝て起きてごはんを食べる生きるはうまい
4
昨日の君の涙がこの街の雲でなんだか空が悲しい
10
雨は降る 君も泣かない訳じゃなく涙見せないだけだろうから
13
今日も病院 35度だよ 何着るか 襟付き襟無し ブラウス悩まし
6
貴女らの 激励ありて 来れたよね 古希を迎える 我感謝なり
3
早朝に ゴハンすんでる ねこたちは 起こすだけ起こして あとはまったり
7
ほろ酔いは別れ難くて次の店彷徨う夜の風は涼しく
10
スヌーズを 4回止めて ふと気づく ねこが足元で ちんまり待ってた
6
目覚ましは二階の音が効果的徐々に増してはバタンで消える
9
久々に エアコン切って 迎えた朝 家中に蝉時雨 満ちる
11
福田村 我も人もと 加わりし 不安を募る 心の危うさ
3
人が消え 残る田畑 どうなるか 故郷思い 我胸痛む
3
分/解からない 水兵リーベ ボクの船 あなたにとって ボクは何番
3
姑の写真に枠をマジックで描いて合わすお茶目なワ・タ・シ
4
下向きて食器ザラ見る飼ひ犬の口の先から涎の落ちぬ
4
うなぎ食ふ年に一度の日なりけり酒を飲みつつ一時間まつ
7
風太郎自身はいかな死に方と臨終図鑑読みつつ思ふ
2
朝はやく砂浜を歩く振り向けば私の足跡ばかり 海鳥が騒ぐ
8
紅蜀葵は陽に照らされて鮮やかに庭を彩る昨日は5つ今日は13
4
テレビが映す郊外の風景  マスクなしで笑う人々の姿が増えた
4
腹いたい 我慢し乗り込む バスの中 早く着け着け 神に願うさ
4
まだ寝ない 深夜になつても 光る板 明日の朝は 地獄になるかな
3
夏の日の物陰強くきわだちて街は神秘と憂鬱のなか
3
青春は良い言の葉で二度と無く老いた枯れたで名も刻めない
11
風呂上がり丹念に塗る美容液、汗ふくタオル美肌になりそう
8
まぁちゃんにちょっと似ているミキがいて「暑中お見舞い申し上げます」
2
出身の大学受かる夢を見た生まれ変わってもここがいいのか
4
帰り道きみを探して選ぶ道いつ会えるかもわからぬけれど
7