愛のない 躾や教え していれば ペスタロッチに 怒られますよ
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力こぶつくって魅せて腹へこめ 俺はポパイだ酒呑んだなら(小遊三か私は)
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教育者 医者に弁護士 看護師と 愛がなくとも 免許が取れる
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子供らの 心を知らぬ 大人らが 虐げるとき 教育という
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何もかも 命令したり 指示したり 調教ですか 人間ですよ
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熟練の心に響く話芸より「妣(かあ)さん早く声を聞かせて」
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腕相撲 ストレス溜まる 子供らの 歓声響く 瞳輝く
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丸くなれ まあるくなれと 人生で 他人にぶつかり 角がなくなる
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偉そうに 他人に指示する おばさんは 言葉を知らぬ 自閉症だと
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指先が シンシン冷える この朝は 紺色の富士 橙の空
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コップからあふれた思い流れつく言の葉の海に短歌うた舟ゆれて
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働き手不足シニアが頼みだと嘘だ雇ってくれないじゃない
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同じ刻奏でるライブ会場の聴きたいうたと唄いたいうた
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仕組まれたイメージ作り種明かし言ったらアウト承認欲求
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わたしもねいい大人にねなったのよ でもね運命ってあると思うの
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ふかしいもふたつにわればふうはりと湯気立ちのぼるふゆのはじまり
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変わらないことがどんなに幸せか すごいことかをわたしはまだ知らないの
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ハイネックから“ぬぅ”とゆっくり顔出せば 祖母が“トックリ”と呼んだ記憶が
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葉の落ちし 寒ざむ裸木並ぶ道 樹皮の黒さに 空の青冴ゆ 
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黄金の銀杏いちょうの枝はさんばらの妖怪を呼ぶ梢のカラス
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「フラれた」と笑う課長の寝グセ見て 手帳取り出す 私のターン♪ 〈創作/アオハル〉
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『月を見て』 同時に送り合う僕ら 明日終わらせる この片想い 〈創作/アオハル〉
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初冬はつふゆに 木枯らしが吹きの葉舞う 日に日に近づく 厳しき冬が 
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ボーレイトを一万九千二百に下げ見事に作動!老いの意地なり
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笑うのは私をいつくしむからでかんぺきにならなくてよかった
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青春を初恋をまだ古希だからあと五十年しつこく熱く
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ともだちに耳を倒して上を向く このひとになでられてうれしい
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だいすち、と心の中の三歳がふぞろいな歯をむき出しにする
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いんげんで ごまあえつくり だいこんを こぶでにつけて しめじご飯 
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でんきだけ ふりかえできず こんびにへ あとは越冬 こたつでてれび
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