心臓がいっしょの形に歪んでるらしいわたしのいとしき天使
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軽やかに「死にたいな」に飛ぶ夜もある 買ったばかりの服の匂いかぐ
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月無しあなたに会える気がするの 雨音聞いて眠りついたら
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買い物は生きて帰って来れるかのチョモランマまで登る気で行く
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親なんて私死ぬまで居るものと子供目線で確実だった
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もう触れるひとのいないこの身体でも私はきれいだあなたよりずっと
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新刊は半年かけて八万字書いた力作嬉しい厚み
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溶けていくアイスはあなたに指さされ 駅のホームで溺れて眠る
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ワイシャツを濡らす日射しに鼻を突く塩素が下げる体温の妙
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写生はその対象の含蓄まで表現するものである
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値上げ幅 驚く神無 月はじめ ハガキ八十五はちごー 手紙百十 / 未だFAXと封書
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あったかもしれない私とあなたとのハッピーエンドはpixivピクシブに書くね
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神無月木の葉は未だ緑色紅くなるのはもう少し先
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夕方は陽が沈むのが早くなりパソコン画面だけが明るい
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外出ると冷たい風が頬撫でるまだ衣替えしていないのに
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突然の構想外のお知らせが秋と寂しさ感じさせる
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待ちかねた友とのランチ笑い声時折あがり話題は尽きず
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さようなら言ったばかりね秋めいて離れ離れの半袖を出す
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ひとことも言える資格はなくたってあなたの背中を撫でたかった日
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もういやだ 全てを投げ出し海に行き 泡に生まれてゆっくり揺蕩う
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天秤が答えを出すのが怖くなり 必死に嫌いの錘を探す
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籠の中閉じ込めておくことできなくて 自由に翔け私の希望
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「いじめ」とか JKになっても あるんだね かかってきなよ 空NB
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動かない タイムラインを 凝視する 深夜3時は 誰もいないね
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親友は いつでも私を 見透かして 「let it go」瞳を溶かす
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うみださない私が食べた穀物の意味と残した命のゆくえ
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飛距離付きキレキレ打球も見納め それでも人はまた歩き出す /23 青木宣親
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俺だって身を破られて痛いんだ確かに棘は君も刺すけど
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さようなら虚空に向けてさようならかえることなき言葉がひとつ
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できるだけ人畜無害になろうかと抜いても抜いても生えてくる牙
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