ばら肉となすの薄切りくるくると 巻いてる五歳の小さな指先
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忘れてく記憶は全部この箱に 入れて地中に埋めておきたい
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あなたの詩が好きですと言うのは 私にとって告白だから
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熱帯夜寝返りうちてまたうちてまんじりともせずく寝たいや
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僕を見下ろす君のまつ毛は今頃空を見てるのかな
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この先に 光があると 信じても信じても信じても空しい
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カラオケで同期が歌うコブクロの音符が狂う地獄のうたげ
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ガラクタを 集めて笑う 束の間の コインに託す 張り詰めた日々
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ありふれた人生はとうに遠くなり豆乳プリンは美味しいですか
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不健康自慢ばかりの検診で待合室は賑わし平和
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悪い癖まともに詠めよ短歌だろちくしようめでまた夜が更ける
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ビキニかな?いやワンピースだろ!でもスク水の君は混じるな/こら!
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色恋を歌に詠みたく思えども恥晒すのみの我が身である
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おいマジか!壊れたディスクあの人の甘き微笑み電気に逝つた
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広告が煩わしいぞwebサイトプレミアムなど誰が使うか!
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初夏の僕初のデートに浮かれ過ぎジッポを浜に忘れちゃったよ
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砂糖と酢 冷水で振る あら不思議 いんちきポカリのカクテル出来
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寝たいけどこんなにお腹が空いてては寝れないような気がしてならぬ
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嫁ぎ来て六十五年の義姉は言う逢魔が時の慣れぬ寂しさ
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バザーへの依頼の品はドアに下げ礼の言葉もなきに持ち去る
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月光が部屋に差し込む深夜2時ふと目が覚めて朝かと思う
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笑う君ホントは好きと伝えたい蜜の味しめ幻落ちて
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いつの日か京王線で会いましょう 降りることない笹塚駅で
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世界一好きだった人の夢を見た 彼もわたしを好きだった夢
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告白があまりにあの人らしくて時空を超えて信じたくなる
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肉体は花落ち枯れる実も種もざわめき立った証拠も残さず
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もう一度涙伝えば青い春戻って来たねと喜び跳ねる
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ここで飲むアイスコーヒー美味いのはこの銅製のタンブラーかな
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大好きだいしゅき」と囁き「クルル」と返事され ねこ母 冥利に尽きるひととき
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節約と思いシャワーを弱くする それを子供が強くする常(つね)
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