青空はトンネル抜ければ薄墨を落とした色に変わりて雪舞う
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我が夫つま が 育ててくれたさつまいも 焼き芋ほっこり ありがと父ちゃん
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冬の陽の射し込むベランダ手のひらに収まるほどの靴下揺れる
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泣きながら園に通つた季節すぎ君の笑顔と朝日まぶしく
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お互いの認識のズレ埋まらずに話し続けて別れて疲れ
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サンタなど いないと儚く 笑うその 顔も好きだけど ぶち壊したい
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来月のイメージ浮かべて仕事着と段取り連想ゲームの如く
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なんでもが金で買える世の中で 正月気分は金では買えぬ
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賞味期限賞味期限とつぶやいて マルセイバターサンドをあける(昼ご飯)
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歌合戦 かくし芸見るよりたった 一つでいいから お節つくって
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人よりも AI望む そのほうが 正解かなと思う悲しさ
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AIに特定されるより 誰かに AI以外の誰かに特定されたい
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おせちとか作る予定はないのだが栗金飩を買って食べてる
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冬休み宿題は俳句作りらしい短歌以外は作れないのに
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Mの字が再びバズる片鱗に 感じたオレンジ色した青春
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スーパーの蒲鉾売場は拡大で正月まではもう僅かなり
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玻璃こしに冬の日ざしはあたたかく世界のわだかまったるおつむ
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雪降るか かじかむ手上げ お飾りを 明るいみかん なかなかに映え
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しずまないネオンのひかりに背を向けてまぶたの裏のわたしだけの夜
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初心者の遊びだけれど本気だし 詠人よみんちゅとかって名乗っちゃおうかな
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「このパフェさぁ最高だよね。乗ってたら 嬉しいものが全部乗ってる」
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初デートの朝に切れたアイライナー帰りの足で新作を買う
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腹が減り二合分のご飯を炊いた生きてゆかねば食べ切るまでは
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雪降ると 炊きたくなるの お汁粉を 子ども巣立って 三年目だけど
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峠道トンネル抜ければ雪何処乾いた道に長靴要らず
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臆病で誰かのファンを名乗れない 推すには好きの責任がある
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人間を ペットにしてはいけないが 犬猫ならば もともとペット
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俺の嫁 半分くらいは 神様のものと思っているかもしれず>旦那氏。受洗できてないので「半分」
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ご飯だと 器五つが汚れるが 焼きそばならばお皿一枚
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生きている ぼくらはみんな 生きている 神様くれた いのちはだいじ
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