聖マティアス銀行口座開設ゆ種入麺麭殖えゆきて弾けり
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翰筆は機関銃より強きとか 誓約書へ白黒き撥字止めて
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私ってこんなんじゃ生きていけないね髪の予約を終えて倒れこむ
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動けずにいる動けずにベッドにいる髪を切らなきゃエクセル見なきゃ
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パパとぼく 真夏のホームで汗びしょさ でも手はつなぐ! 仲良しだからね
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『不意な礼』が二十時過ぎだと母が言うチラシの文字は祭り『フィナーレ』
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4040歓喜しながらふと思う イッペイ事件って今年だったっけ
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粋がった 茶色のグラサン 夕陽色 もうサザエ気分の 日曜の朝
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気が重い 頭が痛い 台風の影響だなと頓服を飲む
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蝉時雨 まぶたの裏に描かれた思い出を見る 戻れない夏
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すやすやと眠る小さな新生児を見つめる君のに吸い込まれ
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一瞬の閃光みたいに輝いた君の命の輝きがまだ
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野分去れば夜風涼しくなるはずと望み抱きつ備えの買い出し
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我思う故に我あり 開眼す 君想う故に我あり 恋は盲目
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キャベツ食べ見違えるほど豊満になったバストに驚くばかり
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正直に言いますけれど断食はやる気はあれどほぼ無理でしょう
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白黒を付けたがるより曖昧さ必要だよと学んだあの日
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去る夏はブーゲンビリアの満開を持ち去るらしい桃色散らす
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蜃気楼?そこの食パンさにあらず茶トラの猫の親子なのかも
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たけのこの里ときのこの山並べ食べ比べする贅沢タイム
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夏疲れ季節の梨を手に入れるアスパラギン酸含むと知りて
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マスキングテープをペタペタ貼りたいが空気は紙でできていないの
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元気ならないから貸してほしいけど返せるアテもないしやめとく
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水道の水が冷たく 吃驚ビックリす そういや朝方 大雨警報
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ミンミンと 最後の時も うるさくて 死は恐れずに 聞いてほしいと
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恋も死も 季節は最後の 短歌だけ 声聞かずして 何を思うか
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進歩ないこの人生を振り返るずっと誰かのせいにしてきた
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ご家族様一点限りのスーパーはああ公平だと独り者の吾
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ちま猫ちゃん もうひとおみじゅお水 いこうかな ながれるおみずを みつめかんがえる
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塩バターパンに まろやかクリームよ ミルクのコクとのマリアージュかな
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