逆巻いて 暴れる雨の 「 七号車 」 彼岸の人らを 高速輸送
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防水の靴と強風用の傘 すがる私をあっさり裏切り
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いつの日か 胸を張っての 報告会 あの世でする為 今日も生きてる
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日傘差し 肩が触れたら ひんやりと 帰りたくない そんな気がした 
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「久しぶり」 お互い変わらない 触れそうで 触れない距離感 空気が熱を運ぶ
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テレワーク旦那のお昼の どん兵衛が 旨そうなので 我はワカメいり
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今日午前 スーパーはいるにゃ ねんれいで 制限かけたか 六十五︵歳︶以上
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断った君と誘った僕をただ燃やして夏の夜に咲く花
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十年後 台風規模や 方向を かえたらかえたで おこる国 地域 /災害とひでり
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横たわり昔のゲームを遊んでる考えないで考えないで
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安らかにと 君が悲しむその人の 音楽でさえ 私は知らない
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終戦日 妻が出かけて 平和来る ほっとするよな これでいいのか
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人生の 評価は何か 問うならば 貯金額だと 答える輩
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最後まで 爽やかにて 穢れなく いい人であれ 見果てぬ夢か
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人生は 走り出したら 止まらない 燃料付きて 死に絶えるまで
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年金や 再就職に 心配し 老後は来ない いつも現役
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言葉なら 世界の果てまで 行ってQ 怠け者には ピッタリサイズ
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現実は 上手いかない ことばかり そうでもないと 今では思う
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現実は 殺し合ったり 酷いこと 洒落にならない 恥ずかしいこと
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戦争に 負けたんだよと アメリカを 恨んでみても 原爆2発
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終戦日 元気な母も 九十五 会っておいてと 妹が言う
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朱き陽のなほ夕焼けであるやうにたゞ戦災のしづまるを乞ふ
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きのゑに天高く衝く声のして今夏も蔦の帳ひらけり
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つれづれに福袋など眺め居り チーズかスコーン 義母と分けたし
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台風は関西縦断 雨嵐 開いているのはファミマぐらいで
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お新香とご飯があればと母と祖母お米の味にこだわる父と
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ザリガニは駄目だと祖母は言ったのにこっそり食べたと叔父の戦争
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夏の夜に 窓から薫る 水の香に もうすぐ秋と 知らせる天使
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深い意味を込めないのか込められないのか薄口醤油で巻き寿司を食う
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カスタードは苦手なの、と言う母の お気に入りプリンはロイヤルカスタード
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