秋陽あび緑つややかなミニトマト。早く色づけ!霜ふるまえに
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尊厳死、やがて問われることならん あなたはいまだそんげんしないの?
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熟した葉濁りは旨み言ったじゃん茶葉に甘みを求めないでよ
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寂しいといけないからねと理由つけ 隙間埋めゆく弁当の朝
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パラパラを前で踊っているひとの 後でぼーっと立っているひと
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家路へのももいろの空夕暮れの育ちゆくかな上弦の月 
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澄む秋に 紅い柘榴ザクロが 口を開け 赤紫の 色鮮やかに
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お袋の味が恋しくなってきた袋タイプの焼きそばを買う
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ノイズかな作ってくれたボカロ曲 そこだけ聞くと死 ね ば い い の に
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おかん晩ご飯なんなん生姜焼き退屈なフルコースの肉
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ロッテリアのバーガーを食むロッテリアのバーガーを自分は買える
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ため息を「息をついているだけ」という言い換えをする自分のために
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生きているだけでお金が消えていく何にも悪いことしてないよ
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想い人多くの出会い重ねたが初めてなるか許されぬ恋
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なら何故に夢にまで出て微笑むか ならば構わぬ毒皿食らえ/何もしてませんよ!
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好きだとて気持ちブレーキかけざるを得ぬはあのひと他人ひとの妻ゆえ/えっ!?
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水滴をいちいち受け止め鳴るシンク 大げさなんだよ泣いたくらいで
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宝石は傷つけられて輝いている 傷を傷とも見せないままで
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うたたねをしている間カルピスの濃度のことだけ考えていた
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終電を しきりに気にする姿見て 消えゆく愛を せつなく察す
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きみの眼は踏みつけられて色づいた生花を薪に輝いている
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君乗れる背丈になったかジェットコースター 二人後悔頂上付近で
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きみならばどんな場所でも幸せになれるからもう発つ時間だよ
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親のないぼくらを友とせんせいが一人前のひとにしていく
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読む前に新しい本買いまくり本棚埋まる読書の秋
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創作が出来なくなった秋の夜は買いためていた本を読むのみ
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紅葉も今年は幾分遅めとか気にして予定を組むのも楽し
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出金渋沢さんに会えたけどすぐにお別れまた会えるよね
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たのしみがいつか終われる難しき人生の秋歩き出します
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何事も楽しくないと続かない「きつい」を捨て「楽しい」に変えて
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