お雑煮とおせちを肴に親とのむ程々にしろと窘められる
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もう済んだはずの頁がページ尽きないね白い帳面あと何ページ
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静かな日 街の騒音そこそこに それでも静かな奇妙なついたち
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宴会は(結局)旦那ひとりを送り出し お茶を抱えて ベッドでutakata
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張りつめて色々しては 反動があとで来ますね(苦笑)今後の教訓(タカコ様ありがとうございます🥰
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友愛と性愛の違い分からずに好意を伝える不埒な女
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ひとつづき白紙の手帳9月から予定を入れてでたらめでいい
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ぼくを真夜中の砂場に縫い止めるあの満月ときみが産む影
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老木になればなるほど鳥の来る 人気の柿木に今はなりけり
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正月は いくら呑んでも 怒られない 年に一度の 酒飲みの味方
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人はみな何か病を抱えをり万年床と天井と我
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沿道で知らぬだれかに旗を振りまだ見ぬ今年にエールを送る
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既視感のつよい軟禁生活を五年日記の四年目にかく
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お吸い物サラダチキンと餅入れた 雑煮と思って食えば雑煮だ
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剥ぎ取ったカーテンを纏い光線の下で踊るわ身を焼かれても
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氷点下三度で入る寝ころび湯ぬるさ加減が極楽極楽
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一年を終えて心身ほっとして疲れも出るや年の初めに(猫母様お大事に)
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ブレーク前の有名人がCMにボツのギネスもいつかブレーク
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雑煮だけなんとか食べてまたやすむ ねこに付き添われ寝正月なる
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お雑煮の餅を焼くのか煮るのかで意見分かれる夫婦ふたりで
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我が凧よ上がれよ上がれどこまでもどうせいつかは落ちるのだから
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新雪はナナカマドにはよく似合う赤き実たわわ綿帽子ふわり
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ご苦労さんそんな言葉で渡されるバイトの賃金心こもらず
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蛙、猫、亀が正月呑みながら干支に入れぬ新年会する
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花の時期ではない冬の寒き日に二人の記念に思い出探す
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缶ビール明け方見れば割れており冬の寒さの厳しいこの地
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変われない僕は今年も新しい心を抱え切り餅ふたつ
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元旦の静かな河原を吹き抜ける刺すように冷たい一陣の風
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手も足もないが私一筋の道をえが描くよ蛇行しながら
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要らぬのは欲そのものと知りながら剥がれ落ちない心の上から
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