加湿器の 水の分だけ 飲み込んで 渇きを癒やすか 冬籠りびと
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今日どれを聴こうか漁るアルバム殆ど全部スピッツだけど
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「手にかけることもできるのよ」頤を擽る指を扼する指環
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歩いてく 夜中の帰路を 隣り合い 父と話せば アイスが溶ける
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「痛すぎる」 魔王気取りの 中二病 僕が見たのは 傷だらけの君
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雲のない夕暮れの山その奥にそびえるあの山クリアに捉え/冬の晴れた日限定
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疲れたと床に寝転び一休み、いや三休み、五つ休みか
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旧友とメールやり取り そつなくも AI作のコピペが映える
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日和見はもはや手遅れ国挙げて洞ヶ峠を転がり墜つる
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ジーンズで来たらダメとの御触れ出て迎えた社長ジーンズでした
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人がおりただ人がおり群成して煩悩林と言い得て妙な
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立ち匂う独り身なのを羨まれ心馴染まぬ会合の席
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やりたくはないけどやらねばならぬとき母親たちの漏れ出づるダルゥ
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「宵越しの金など持たぬ」と格好つけ 年越せそうな ポイント漁る
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夕立、ぼくに半分きえさせて きみの温度で風邪を引く
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見切り品安くも買うに至らなく冷感タイプ入浴剤なぞ
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見切り品アイスコーヒー用の粉カフェオレ用に購いてみる
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飛べぬままこの部屋を去る オリオン座めいた画鋲の跡を残して
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外面も剥がれ落ちればいいのにと月に一度は思ったりする
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浜辺にて 君の名を書く 僕の指 打ち寄せる波 君が消えゆく
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友だちがいないと聞くと私など信に値す人格を観る
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まだ固い 梅の蕾の その先の 親友ともの未来も 代わりに歩む/命日に寄せて
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一時間半だけ眠れ 明日のため ライブのために 体力温存
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怖いから歯をむき出して威嚇する 動物すらもしない仕草で
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目の前の巨大な愛に気付けない愚かなところも愛おしかったよ
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どんぱちと遠くで聴こえる帰り道解けたあなたの帯結ぶ夏
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愛という 感情だけが 唯一の 理由になると 正直思う
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哲学も 思想も禅も 宗教も いまやネットに 丸呑みされて
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そこにある ほんの小さな 感動を 感じなければ 涙は要らぬ
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雲墨は 細筆走り 蒼に消え 命を運ぶ 鋼の鳥よ
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