雪待ちの空高く征くパン袋 風を恃みて旅は何処へ
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北摂の里山街道通り抜けタウンの彼方有馬富士見ゆ
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今日の日に待ってましたと買うものは食品ばかり5%オフ
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外圧で国の根幹変われかし天皇制に男女同権
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頂きし棒鱈食めばあらわるる幼き頃の村の五十集屋いさばや
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歯車が まわる音にも 聞こえたり ポトンコトンと 屋根からの雪
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君が居ない渇きがこんなに痛いなら知りたく無かった いっそ 一層
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20分早く出かけて朝マック エッグマフィンを頬張るシアワセ
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パソコンのOS替へつつ思ふなりこの機械にも心はあると
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オシャカフェで心ゆくまま話したり話聞きたいあのひとと
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世界人口81億の今貴方と私が繋がっている幸せと奇跡
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返信を1ミリ期待してもいい? 貴方きみに贈るよHappy Birthday
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医者に行く 薬をもらう 繰り返し よくならないで 喉まで痛い
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卒業し四十余年働いて健康余命はいかほど残るか
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ランダムに選んでるはずなんだけどなぜか酸っぱいみかんが当たる
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渾身の三十一文字みそひともじの相聞歌 いやまどろっこしい、きみが好き
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ビニールの傘がなかなか捨てられない みんなわたしを守ってくれたの
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さらにまた 天は試練を 投げつける 守るもの有り 我は負けない
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人生はなんとかなると なってたらこんなところで詠ってないさ
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暮れ果つる梢の上のひむがしの空に氷れるシリウス青し
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さびしきはやさしいことばのかけらさへかけずに暮れる渇く冬の夜
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わたしね、赦されたくて泣きながらうたを詠んでるわたしのすべてを
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春待ちて ひっそりと咲くカタクリの 薄紫の姿偲ばるる 
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壁一枚隔てた隣人の人生が変わる日かもな今日が明日が
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冴えきった眠気の上に降り積もる粉雪のように寂しい夜に
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いとしさと せつなさと こころつよさと メニューも見ずに 君は頼んだ
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春のころやっと歩いた下の子も冬には風を切って小走り
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消えたい夜打った言葉は明日の朝消したい歴史に変わるだろうに
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もの思ふとき浮かぶのはあの人で 画鋲の痕は埋まらぬままで
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母親がココア飲みたいリクエスト 寝ぼけ眼の午前二時半
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