雨間あまあいに 青空見ゆる 露天風呂 温風ぬるかぜの師走 春の如し
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どうしてか 今日が冬至と思い込み 南瓜を煮たり柚子を買ったり
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昔から夢なんだよね五厘刈り口に出すたび誰かが止める
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地に落ちた葉にも命があったこと描けば光るわたしの絵筆
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我ひとり己の中にもわれひとり五つの口はあーだこーだと
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老人が犬を散歩に連れている歩いて止まる歩いて止まる
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免疫を 上げる為には 笑うこと 笑ってなかったと 母笑ふ
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ひたすらに歩き続ける なぜだろう新品の靴ばかり目に入る
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心病み 大好きな 口紅コレクション メイクできずに ただ眺め 愛でる/いつか必ずこのくちびるに…
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愛ゆえに ただ愛ゆえにこそ ひた走る 雨の大阪 わがの待つ家
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本を買う 私がわたしで あることを 諦めていない そんな気がする。
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はこばれてゆく食べものをながめてる「いってくるにゃーん」ここはジョナサン
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寒くないだけで陽気な日でもない気温高いと予報された日
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カフェオレを独り淹れるに困ること開封牛乳賞味期限
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受話器から漏れる信号 誰からも気づかれぬまま海へと沈む
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歳末の妻の口調はきつくなりメガネの歪みなおすJINS
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子供らの 人権守る 児童館 自分で作れ それか辞めるか
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本当の 阿保かつんぼか 緑内障 年を取ったら ハンディキャップ
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誹られて ひどい言葉で 侮蔑され それでも笑う 自虐の極み
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悪口や 下品な言葉 言いまくる 小さい子らに 怒る気もなし
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聖歌隊 高齢のため 声も枯れ 物悲しいね 賛美の歌も
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クリスマス そんな気分の コカ・コーラ 惣菜買って 二人パーティー
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六十を 過ぎても未だ 働けば ボロボロだよね ひどいもんだよ
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この魔法解けて世界が覚めたとき私はいなくなるのでしょうね
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孫たちの回転寿司の空き皿が タワーのごとく ジジババ照らす
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ボケた人 集まる度に ボケまくり 何がなんだか ボケてるまんま
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メイクした特に用事はないけれど化粧の甘い香りがうれしい
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目が真っ赤 同じ人から 同じよう 質問されて アルツハイマー
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年の瀬に なんでも言って 委員会 和気愛愛と 楽しく議論
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灰色の空が心にのしかかる得体の知れぬ不安拡げる
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