八歳の恋情はまだ燃えていてタイムマシンをあきらめきれず
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もう師走 そんな噂が流れてる まことしやかに 流れているね
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Centauri αあるふぁβべーたに導かれ 捧げられたる 南の十字
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羊らは 書を紐解ひもとけり 絶望を 名付けて括弧かっこへ 入れる為に
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うつむきて六花に背くクリスマスローズの白は誰の化身や
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地を見つめ待ちてゐるその香りより花ことばたつ追憶といふ
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待つといふ冬のすがたを具現するうつむく花の凛とある白
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ビル街の窓それぞれが明るくて北へのしるべを失う真冬
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もし無事にホワイトアウトを抜けたなら あぁ一番にココア飲みたい
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捻り出す 繰り出し捩り絞り出す 押し込み出し切り ぎゅーっと もっと!
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混沌という名のカップラーメンにお湯を注いで2分、現在
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濃密に 薫りたりける ししの為 屠らるものの 血潮と脂
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声知らず 顔も姿も いさ知らず 文のみ知るを いかに会はむそ
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ババ美めは 今はまからむ 腹鳴かむ 風呂も布団も 我待つらむぞ
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シルベスタ スタスタスタスタスタローン って茶魔語があったな 確か
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いたく錆びし恋情出でぬ砂山にキスした日からはじまる咎よ
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あの人に好かれるために禁煙かまあ吸わなくても無理だしいいか
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問い合わせ答える柔らかい声を頼りに明日は初出勤する
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授業クラスにて 畑のけるは 寒冬の風情と書けり 教師解せず
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ふと君と視線を交わすその時に胸が苦しくなるのが不思議
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べろべろに酔った子猫は腕の中 我がマタタビの匂い強くて
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喜びを時給に上乗せしてみたら悪くはないさとエプロン締める
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ダブスタだ 君に「やれ」とは言えるけど 自分に「やれ」と言えないもんだ
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塞げども紅白菊図の絵柄選り季の筆おこす冬至を前に
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みづからを見つむる時としての文ことのはに季を拾ひて綴る
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雨空にうつすら紅のいろおほふ蕾ふゆ薔薇なにを語らむ
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5年ぶりあなたの寝息抱きながら眠れぬままに見上げる天井
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悲しいとことばにしてはいけなくて雨雨降るな降るなよ雨よ
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ゆきがふるゆめをみました隣には一人もいないシーツの上で
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囁きは夢となりしか墓無しの忘れられたが最期の薄荷
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