別人のように笑う今の君のしあわせだけは変わらず在れと
1
土砂降りの涙の理由わけを歌う歌 月が朝日を呼び起こすまで
1
「好き」だけを待っているのに貴方はさ どうして月を眺めているの
3
ただいまと声をかけるも返事無く ソファの毛玉ふたつ愛おし
3
ナルニアの街灯の下私たちいまいるのこれからどうしよう
4
通知欄にきみのライクがあるだけでかき乱される程度には好き
4
わくらばに人に生まれてさまよへど立ちさりかねつ穢土に咲く薔薇
1
土産品「会津のベロ長」我のみが 一人で購入し いと喜ばれて
1
いきがるなナチュラルメイクも見切れない女を知らぬボウヤのくせに
1
君がため流す涙に誰そ触れむただ風ばかり頬を撫ぜゆく
2
大丈夫、君は強いよ 金平糖じゃりじゃり噛めばまた進めるさ
1
あやす手の拍が止まりて起きる夜半きみの寝息でふたたび夢路へ
2
‪本棚に残るあなたの面影は今や私の一部でもある‬
1
やさしさを重ねてみっつ積み上げた 崩れないままひとつ壊れる
1
楽しさは楽しさのまま此所ここにいて、どうか私をおいてかないで。
1
寝たらまた朝は来るから逃げたくてたまらぬ夜をさらに更かして
1
蜂蜜が固まったけど湯煎せず、羊羹みたいに掬って食べる。
0
一日の半分だけ自分を生きて残りは君を考えている
1
五七五眠れぬ夜につらねては聞かせられぬと消したこひうた
3
カチコチと心刺す夜のとばり落ち 上手くなったよ独りで寝るの
2
手を振ってさよならバイバイまた会いましょう それが最後になるなんて
0
恋なんざやめてしまえと思うたび夢に出やがるおまえがにくい
1
ドアの音気付かないふりほくそ笑む 狸寝入りに気付かないふり
1
一度くらい素直に好きだと言えばよかった 2万を包み三度ため息
2
君の編む言葉はいつもまっしろでうまく受け止めきれない ごめん
2
あの部屋のカレンダーは7月のままで明日を待ちわびている
3
深海を歩いたような気がしてる 昨日のような、前世かもな
0
網戸越しに見える洗濯物と風 物言いたげに夕日が沈む
1
薬にも毒にもならないものたちを手放すこともできずに過ごす
2
つねよりもすみわたりたる空の青ひとのいとなみ絶えしこのごろ
1