思春期のすべて
あの頃は目が合うだけでよかったし先に逸らせば勝ちだったのに 2
好き 3
貸していた小説の表紙のにおい嗅げばあなたはまだ生きていて 2
君のこと酸素と喩えた日に知った 酸素は毒だ(間違ってない) 15
君以外画質の悪い夜だった ふたりで揺れてどうかしていた 10
好きなもの好きだと言えるその口の「すき」の動きが何よりも好き 6
英単語覚えるふりをして逸らす目、七時、電車、stranger 0
こんなとこまで剃っちゃってどうするのばかだなあたし 深夜の一時 3
真夜中に言わなくていいことを言い聞きたくなかったことを聞いた 5
友達をずっと続けていたかったひとと交わるぐちゃぐちゃになる 6
腹痛で寝つけぬ夜があるとする―① 世界でふたりぼっちだとする―② 5
ホームランバーのあたりを見せたくてホームランバーばかり買う夏 3
僕は詩が書けないのです 雨が降り続ける君の部屋にいたとて 3
飽きるまで痛くなるまで眠るまで朝になるまで好きになるまで 5