フロントの霜にスキと書いて消しキライキライと書いてまた消し
2
イブの夜のホテルのロビーはサンゴ礁恋する魚が群れて泳いで
2
みんなからひかりをもらうしあわせなわたしもだれか だれかのひかり
5
こだまする 百年を経て タゴールの春の歓喜よろこび 私の真夏
3
句も歌も私の中に降ってきてひとつひとつを書架に飾るの
2
昨晩の夢に出てきた真赤なるアジサイを、ねぇ、いただけますか。
1
伊右衛門のペットボトルの底にある「おおきに」の文字 キャップを開けた
2
昨晩のコードブルーの方の部屋なんで空っぽ 黙礼ひとつ
2
三週間ぶりに飲んだコーヒーの香りの強さ 八月二十日
1
六月に亡くした臓器 そのばしょにきっとなにかがやどっているの
4
心臓も脳も手足も動いてて「生きる」を思う八月の我
2
ガンよ聞け 決して絶えぬ猛火にてお前のことを殺してやるよ
2
曇天の地平をすすめコンバース 爪先のラバァ剥がれそうでも
1
【泣いてゐる【きみかわたしか【神様か【永遠とわの霧雨【だれか泣いてる【
0
耳元で優しく響く風の音にやすらけくあれ身の内の吾子あこ
2
冬ざれの海は色無し音ばかり波よ風よ鳴き交うゴメよ
4
僕が弾き君が歌った「500マイル」聞けば切なし時が過ぎても
2
明治座に行く道すがらたい焼きの背びれかじりて君は笑みたり
4
全ての人に幸あれと 願う人だけ あればいいのに
1
みんなして 後ろ向き だと言うけれどこっちが後ろと誰が決めたの
6
けふもまた初戀はつこいをして挫折して【さよなら】するためだれかが生まれて(続)
0
イソジンを 首の周りに 塗りまくる なぜか復活 いんきんたむし
0
サッカーを 見ている人の 興奮を 冷静に見る ミッドフィルダー
0
zoomにて ひどく着込めば 暖房を ケチってるって わかってしまう
1
高貴なる 詩を歌えど 実際は 生身の心 疼く傷跡
0
幼子の 承認欲求 抑えれば 老いてもたげる 怪物と化す
0
思いやり 相手の心 認めれば 互いの絆 強くなるかも
1
苦しくも この世の暮らし する間 愛しあえれば それで十分
0
生きているとは変わりゆくことであり、つまりは裏切れるということ
1
定食屋おやじの一押しぶり大根ならば注文一も二もなく
1