青すぎる空に飛行機ゆっくりと真一文字に彗星のごと
12
晩秋の 昼間のひかり 薄まりつ 風にまざりて はや粉雪の舞ふ
10
人の所業。 善か悪かを 見定める グレーのラインの 幅広き
17
ホテルの部屋までもササッと片付ける主婦の悲しいさがなり
10
終点とホームに着けば幕上がる会社へと続く始発の旅が
3
人間がねむる時間の新雪に先客の肉球の足跡
8
息を吸う鼻先までも凍りつく冬と闘うので精一杯だ
6
今はただ凪いでいたいの喜びも吹き荒れないで 溺れてしまう
4
忘られた窓の風鈴ほろほろと鳴きもしないで月をみていた
18
百均のシールの貼り方一つでも兄と異なる向きのこだわり
10
理不尽な叱責受けて押し黙る一から百まで反論できる
7
首元の寒さが染みるクールビズ防寒としてネクタイ締める
4
筋腫ちゃん シクシク痛んで自己主張 面接じゃないんだ アピールするな>いるのは知ってるよ
7
いよいよだ!イルミの点灯始まった でもね君が一番光るの
4
お昼には 貯めに貯めたるポイントで お疲れ様会 焼肉ランチ
10
タヌ猫のワクチン無事に済みまして 母と半日まったり過ごす
11
定期券 更新忘れ 朝気づく 急ぎ更新 遅刻寸前
7
たましいを吐き出すように息を吐く このまま溶けて消えますように
6
分かってる夢の時間は速いこと 現実行きのバスに乗り込む
11
風呂上がりゆっくり乗った体重計 明日あす から仕事頑張ろ、誓う
6
「おい、起きろ」朝風呂めっちゃ気持ち良し 息子カレはまだまだ夢の中で
6
ロッカーや下駄箱ナンバー探すのは 13だった彼の出席番号ばんごう
6
湯気の中人々はみな微笑えみ浮かべ 非日常の幸せひた
8
午前6こごえる寒さと露天風呂 「あー幸せ」と声に出しをり
6
日常を放り出されて夢の中 覚める時まで続く幸福しあわせ
9
森で今 枯れ葉の下のドングリを こりすがかんだ ガリガリガリリ
3
眼底に視神経乳頭あるところ映像を欠き「盲点」となる
1
話す人スマホ見ながら歩く人考え事してるふりのあの人
6
ぬと 目にはさやかに 見えねども かたらふ隙間すきま木枯こがらし
3
サビ前で飽きて途切れた鼻歌の続きを紡ぐオクターブ下
5