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昇る陽を 背に若草山は明けゆきて 今日も始まる 古都の
初夏
(
はつなつ
)
21
パーゴラの木香薔薇の甘き香に誘われ来しか紋白蝶ら
7
パチンコ屋のチの字が消えてパンコ屋に これでも充分面白いのに
12
「朝早い?」 「四限だよ」って 嘘をつく あなたと食べたい 深夜ラーメン
11
尾をゆすり夢路数えよ
眠鱶
(
ねむりぶか
)
くらやみ漕ぎてひかりを憎む
5
さびしくはないと言うなら嘘になるけれども私ピノキオになる
8
渦を巻くミルクの泡に映り込む夜に
気圧
(
けお
)
され動けずにいる
5
浅い夏冷たい月の静かな夜あなたの声が深い根を張る
10
大好きな作品を見て詠みたくなる ペンを取ったら出てこなくなる
9
「死ぬまでは ずっと一緒」と 決めてきた うまく役目を 果たせただろうか
6
学校休んで毛糸編む金曜午後 手には歪なくさり編み
7
他国へと 旅立つ君とは 多分もう 会えないだけど 「またいつか会おう」
3
横見たら あなたがいるただ それだけで 幸せ感じた 秋のあの日々
6
いつだって 「一緒がいい」と 言えなくて 心の奥に 隠した本心
5
天国は空の彼方にあるという 地面を見つめ咲く百合の花
9
産まれの夜 吾を照らした 夕月よ つゆのさだめの夜も 照らしませ
11
君と云う 一本槍が 突き抜ける 僕の心の 真心真ん中
9
山手線二通りあると知らなくて東京暮らしは所詮無理よね
10
宙
(
そら
)
の果て 目にはさやかに見えねども 果てを自在に
観
(
かん
)
ずれば
如意
(
にょい
)
10
そら豆と、ズッキーニ、あと落花生。どう生えてるか知らないらしい
11
プレイヤ|メ|ルと言う名の
ふせん
(
メッセ|ジ
)
業務連絡みたいに貼る
5
深夜帯 隣で眠る 友達と 喋りあかした 修学旅行
7
歓声と 固い絆で 完成す スポーツ大会 夏はまだ先
3
陽光が 窓突き抜けて 掻き立てる 「ほらほらもう朝 早く起きろ」と
2
「愛してる」 あなたはいった あの世へと 最後の言葉が さびしく残る
3
過去にいる あなたと契り 交わしたから 私は未だ 非売品のまま
5
長袖をまくる季節が拙速に過ぎまどろみのない朝がくる
6
ただ一人 私の心を 照らす光 こんなに近くに あったんだなあ
7
真っ当な身体を形成するために葛藤捨ててただ生きていけ
5
感情をしまっておいた部屋の隅 割る棚の皿いつ終わるかな
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