死ぬときは死ぬだけなのだと諦めの良いか悪いかわからないヤツ
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とんとん、と 胸を叩いて祈るのだ 君があのときそうしたように
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ねえ、あのさ、ううんやっぱりなんでもない 言えなかった半世紀前 冬
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体温を持って生きるということも少し許せる大人になった
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ピーィンと張り詰めている平日のリビングにいるただの永遠
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湯切り口 ドロップアウト 麺二本 お前も社会に弾かれたのか
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既読スルーしてしまったは僕の方交わり絶った指の痛みよ
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迂回せよ只今僕は工事中舗装されるまでもう少し待て
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ひととおり代償行為を終えてなお消えないこれはそうか寂しさ
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ぼくゴリラ あなたもゴリラ そうなのね こころをつなぐ ばななの花輪
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君が言う 「言えない」と言う あの夜と 明日のことと これからのこと
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眠ったら 鎮んでしまった 怒りとか 悲しみとか 好きとかばかり
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「10時から電話が出来る」の通知から味のしないキャラメルを舐めてる
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声 匂い いつか忘れてしまうならせめて今だけ抱き締めさせて
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死んでいる金魚の目玉の白濁と同じ色した君の胸元
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湾岸のタワマン畑が透ける窓 こんなんが堂々とする街 生きづらい
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海に行くと言ったきり帰りそうにないからひとり空を見上げた
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掛け違うように狂って崩れては姿かたちも失ったけど
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願わくはしあわせであれと祈るのは愛より呪いによく似ている
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朧げな 夜に縋りて 何思う 東の窓に 夏暁の空
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意識こそ人だとしてもその数は常に身体よりも少ない
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十二月 みんな浮かれる Xmas それ見て妬む 私はクリぼっち
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耳遠い夫婦の罵声にも近い語らい中に溢れる愛よ
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土砂降りが消えてなくなり空ひらき師走の午後がとてもいとしい
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あのときにきみがほしいと言えたなら彗星は落ちなかったのかもね
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透き通って最後は天使がキスくれて命は終わる一人の午後に
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うつくしく生きたいものだ せめてあの桜がすべて散ってしまうまで
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夢を見ているのだろうね 永遠の眠りについて満ち足りてるの
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アラベスク モンキーフリップ レベライザー ムササビプレス マステルコルテ
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そら行かむ かいな鳴らして いざ尋常に 浄土門前 地獄門前
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