君がいて ただ君がいて その横で ぼくのほっぺは桃色になる
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淺葱鼠あさぎねず 空をおほひてむめの雨 赤橙あかだいだい地上ぢのへに落つる
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いのちが いくばくかしか ないとしたら やっぱり生きてたいと おもうでしょう
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うそつきと 見ぬくる君の裏技は ぼくの鼻の膨らみにあるらし
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十全な準備を済ませ術式に呪物のひそむ重箱を置く
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夜もすがら 空のうれひて泣きぬれば しとどとなりぬ今朝のおほざと
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チョコミントアイスは夏の正義だし歯磨き粉とか言ったら殺す
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風薫る夏が来たなら真っ先に君に出会って聞かせたいうた
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幼き日、母にナイショで隠してた、 何故か見つかる答案用紙
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推敲に 推敲重ね フィーリング 最初の短歌うたが よかったかなあ
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タヌ猫は 母の足元 離れずに ときに猫柄毛布のようで
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咲きまどい来ぬ人を待つ夕化粧 青い風吹く初夏の夕暮れ
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チョコその他 友の気遣いありがたく たまった疲れに じんわり沁みる
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とりあえずご飯を炊いてそれで良し 今日の夕飯昨日のカレー
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17時冷房ボタンをポンと押す あなたが帰る1時間前
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純粋な心はどこに行ったんだ あの夏の日に忘れてきたのか
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登山靴履きて踏みしむ舗装路にぢわりと滲む夏の一滴
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あまりにも純粋すぎて幼くて 貴方の隣に並べなかった
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明日あす仕事そろそろ歌を切り上げよう あーでもも少し詠んでいたいな
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大阪に生まれて不幸やお父ちゃん阪神負けたらボク叱るんや
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をんなもすなる派手なルージュといふものををとこもしてみんとて したいな
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前みたく私を探して電話して 今ならきっと笑って話せる
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夜のしじま無音広がるリビングで 短歌うた考えるひとり幸せ
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ショーウィンドウに 映る醜悪な自分を 振り払うように 早足で歩く
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ぶすっと刺す 太陽の熱 ぐぁっと上がる 空冷エンジンの熱 夏オートバイ
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せんたくや ふとんとりいれ ひざしあび うなじにのうで 夏のジリジリ
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【つらみ】川、岩に裂かれて虚無で草→後で合流するのエモすぎ
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3円の 贅沢をする 日もあるさ パン屋の袋 提げて帰るよ
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植えたことすっかり忘れ母が言うキレイだねバラ色の薔薇
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幼き日、父に叱られ、家出して、行くとこ無くて、母、迎えくる
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