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二回目の洗濯まわす 扇風機まわる七月二十一日
1
攻性の
帳
(
とばり
)
をまとえプリンシパル ここから先はドラマツルギー
1
目が覚めてみていた夢を振り返る 甘い疼きが躰を走る
1
あはひ在る、とき、もの、いろ、を愛すれど、ひと、のあはひは分からずにゐる
5
さざ波にきらめく月の光あびララバイとなる人魚の祈り
2
海溝へ降りゆくときは
鮟鱇
(
あんこう
)
に
昏
(
くら
)
き心をしづめてもらふ
3
海溝へ降りゆくときはドビュッシー月の光をララバイにして
4
細路地の排気を吸ってさまざまに寄ってきた夜を肺から吐く夜
2
こぼれ落つ前に綴りし言の葉が あぶくとなりて夏に消えゆく
3
エアコンの風にあたって体冷え湯船に浸かるこの矛盾さよ
4
テクテクと意味を求めて八十年 マクガフィンは荼毘に付される
1
同じ部屋思い思いに過ごす中
溢
(
こぼ
)
れる笑みの気配が嬉しい
5
♡
(
ライク
)
あり比例するよに
×
(
ヘイト
ありそれでもきみは
◎
(
まちがってない
)
)
4
精一杯歩んだならば足跡の歩幅が日毎違っていいよ
3
なにかにはなれる気がした真夜中のカップラーメン伸びすぎていて
5
生きるべく
待機時間
(
レイテンシー
)
を消費して猜疑心を手に入れている
2
「揃いだね」白と
灰色
(
グレー
)
の同じ靴そのひとことで弾む心よ
0
深くから覗く秒針 刻むのはヒトのはじめと終りの記憶
1
萌黄のセロリトマトの赤鮮やかさ恋に落ちるにはうってつけの色
1
宇宙から声がとどいて靴下はきのうのやつをもう一度履く
4
花も実も 種すら我に な知らせそ
虚
(
むな
)
しき土の 前で
見
(
まみ
)
えばや
2
もののふを花に
喩
(
たと
)
はば薔薇のぶなが牡丹ひでよし向日葵いへやす
1
芍薬も牡丹も百合も寡黙にて化粧の意味など教へてくれぬ
5
歌を食むクヂラは銀の月光にどれみふぁそつとララバイうたふ
2
来月で三歳だよね誕生日 別れて祝えないのが無念
2
齢四つの子が観た
金色
(
こんじき
)
象の夢 告ぐは儚きヒトの灯火
1
おもちゃには君の未来が詰まってる だから大人もワクワクするんだ
2
お金
(
おじさん柄の紙
)
がいけめんグッズに変わるほら何枚も何枚もエヘヘへ
1
約束の海にひとりで来た 君がくれたミサンガ今ひきちぎる
1
あかねさす 日影零るる 対の
玻璃
(
はり
)
に
朽葉の
(
四十八
)
色の けしきぞ宿らむ
2
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