どうせなら 未読のままが 楽だった NOならNOと ひとことでいい
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金色こんじきが踊る水面をシャラシャラと頬を眼まなこ飛び交うように
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Al3+で変わる花の色と花火の色は禁句だろうか
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静の頃歌片耳に紙めくる浸るこの世で一人の時に
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長文のビジネスメールに辟易し 恋文の如くしたため返す
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揺れ混じる 青と碧とを背に君が こぼした青が 砂に消えて
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チェーホフが銃を壁に掛けたとて 発砲しない結末もあった?
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「あんたまだ生きてたのね」と旧姓の宛名で届くDMにいふ。
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公園で英語ドイツ語フランス語 犬も互いの言葉をしゃべる
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このベンチ 公衆電話 初デート 半世紀前の失恋の時
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きみ抜きで沈む夕陽があるようにジンバブエにもあやとりはある
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今生こんせでは妹で我慢しますので 来世らいせは彼女でお願いします
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この胸にあの日から棲む幽霊よ どの目が出たらそこまで行ける?
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ディスコミュニケーション、ミルクを入れた後砂糖を入れてしまうような僕
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やってきたラーメンはただ死に向かうそれを救うためわたしは啜る
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アドレスはこの手でゲット出番だぞ彼女を落とせチャットGPT
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歳月をさらう流れに棹さして逆らう君はさびしからずや
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幸せはいつか必ず終わるから 君のすべてをきつけている
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寝ていたら君が手足を伸ばすから俺も真似して癖になったよ
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帰ろうとしていた君が解散後 部屋に来てくれるのが嬉しい
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旅行はさ二人で計画立てるのが旅行いくより楽しいかもね
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相撲観て寝ちゃった君は謝るけど肩で寝てくれて嬉しかった
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時間差で電車に乗って俺の家で合流するのもいつものことで
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職場でのパーティー彼女と司会して 学生時代みたいな気分
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雑草はコンクリ破り伸び育つ小さく細くけれどたくましく
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「手をつなぐ」したことなかったな「妹」の意味に気づいた遅すぎた夏
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ペディキュアとネイルの違いもわからずに シンナー臭くて窓開ける夏
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葉の茂る柿の木の下紫陽花は数多あまたの蕾で梅雨どきをまつ
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0か1所詮は記号の並べ替え deleteキーは4回押せる
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ごめんなさい。舐めてるわけじゃ、ごめんなさい。噤まれた言葉言い訳じみて
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