ら抜きにはら抜きなりの経緯があって、深呼吸して本日出社
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石ハサミ紙の関係疑わず ゆるい秩序で成り立つ世界
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いきむ猫 振動止まぬ 噴火口 大地に降りし 1本糞
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別れてよ お幸せにね が心中で戦う いつも勝つのは前者
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春おわり ぶわり広がる夏の色 すずしい夜は残り少ない
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指先で触れたら止まる一瞬の切り取る表情かおが嘘ならいいのに
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レーダーにうつらないざざ降りの雨きみを足留めさせる言い訳
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あのひとの手を取った雨の夜からかみさまはもうわたしを見ない
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湯にかりミスチル「Hanabi」を大熱唱 明日あす1日のパワーをチャージ
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夜蜘蛛よじっとそのまま動かずに朝まで待てば君は福蜘蛛
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ライオンが口から出した水なのに崇めるように無言で飲んで
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戯れに企んでいたたわごとを手向けの花に焚きしめている
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ああ言えば よかったというわだかまり コップの茶渋と一緒にこする
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家電いえでんが鳴っているけど知らんふり そよ風の部屋うとうと微睡まどろ
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薫風くんぷうよ私の想い風に乗せ彼の心に届けておくれ
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雨上がり迎えの母と一年生「ママを守る」と傘振り回し
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切り花の 宅配届き シャクヤクの つぼみ開きて 嬉し一日
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ピンヒール で踏んづけられし 肉体を 眺める優越または快楽
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空調で喉をいためてガラガラ声 オマケとばかりにひいてしまう風邪
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来週は残念ながら期末試験 試験勉強遅々として進まず
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本日は 寒い雨にて家事一部変えてお送りします あしからず
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ひっそりと白詰草の揺れる道 花冠にはしゃぐ子らの幻影
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養育費 5万出すってすごいなぁ 2万も出せぬ 命日毎月貯めるね
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抜け落ちる 赤柴の毛を拾い上げ 巣作りするはぬばたま鴉
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病み上り白湯さゆに代えての白湯パイタンに栄養の味体で感ず
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日常はテレビよりラジオの方が心と作業を軽やかにする
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衣替え上着は軽くなりにけり 古い自分の殻も脱ぎ捨て
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信長のように功罪併せ持つ人物 いつか映画になるか
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洗濯しやっと仕舞ったパーカーを引っ張り出して着るような雨
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寒い雨眠いしだるい首痛い雨も気温も平年並みで
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