なぜなのか 地震は寒い時期ばかり せめて春風が頬を撫でる時に
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岩手山 北上川とこの街は なぜこんなにも美しいのか
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大学は人生の夏休みと言ったやつ どこのどいつだ嘘言いやがって
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両親も人間なのだと分かる今 無敵なわけでもないと知る
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なぜなのか 大して使っていないのに 貯金はどんどん蒸発していて
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「分からない」言える友もなく「教えて」と頼む勇気すら持っていなくて
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怪物になりたいけれどなれもせず人の形で流れる日常
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チビ猫は規則正しく「さうな」する すいぶんほきゅうも だいじにゃんだよ
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くちばしのキャップを外すと現れるだらりと垂れる舌にくちづけ
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携帯を落とし乾いた音がして集まる視線落ち着いたふり
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労働は悪だよ、AI奪ってよ 何も残らぬ12時間を
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意見など 合わないものと 諦めて 近づかぬよう 必要以上
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銭ゲバを 描いたジョージが 浮浪雲 描いたのだから 真実だろう
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金金と いう人間は 大嫌い 浮浪雲には イラつくばかり
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退職の 二文字は重い 意味がある 心身共に ボロボロですわ
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領収書 提出せよと 妻が言い イライラすれば 怒り爆発
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退職の 二文字は重い 労働の 催眠術が 解ける瞬間
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退職の 二文字は重い 有り余る 時間を使い 趣味に邁進
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退職の 二文字は重い 平日も 休日なのか? たった一人の
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退職の 二文字は重い 人間は 社会の部品? 使い捨てられ
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退職の 二文字は重い 大急ぎ 市役所に行き 国民保険
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しあわせは 誰かを食べて訪れる 食べ食べられて この一途いっとなり
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観音より 長生きしてやる 掴むのは 貴方という名の蜘蛛の糸
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くそ喰らえ 死装束しにしょうぞく見送って きっと貴方を黄泉竈食よもつへぐい
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しかめつら 浮かれた曲が 連れてきた 大きなトナカイ 焦ったサンタ
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跡なき雪 足踏み入れる 覚悟かな 手を繋ぎ待つ 山笑う春
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手と手をひろげても空は飛べないがそんなわたしを鳥は夢見る
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連れてって どこか遠くへ 連れてって 繋がれた手は ほどかないから
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忘れないで ユーザー目線 焦らずに 技術だけに 偏重へんちょうせずに
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タラリとね 口元濡らす ひとしずく 涙じゃないよ 鼻水ですよ
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