コロナ罹患。五つの赤い風船やトワエモアなどじんわりと聴く
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「ねむたいむ」旦那が新語を作りおる 言いたいことは まあわかるけど
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あれが良いこれも良いとが多すぎてまずは栄養満遍まんべん無くと
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特濃メグミルクよ 君は意外と日持ちしない そう呟いて コップ2杯目
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3日前切ったりんごの断面が 変色してない そんなんありか?
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爽籟そうらいと鈴虫の音を招き入れ語り合おうか秋の夜の夢
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負の連鎖断ち切ることが解決で 加害者もまた被害者だった
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ステージにスポットライトが当たるほど闇は濃くなる陰翳の罪
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朝露に青く光りてつゆ草は散歩の途中のみちくさ誘う
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横降りの 驟雨を走る 土手堤 心ざぶざぶ 向かふ土砂降り
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白馬あをむまと 田面たのもはたに息をぎ 汗あゆぬかぬご田長たをさ
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ゆくりなき 村雨むらさめつゆやみてなほ 靑雲あをくもながし秋の風ふく
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筒井筒つつゐづつ 友垣ともとながむる退紅たいこうの 喇叭らつぱのふたつ晝顏ひるがほの咲く
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教室の隅で捲れた自由帳 二項にわたる世界征服
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赤色の砂埃巻く豪州で くにへ帰りたい火星が懐かしい
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早く寝る ねこ母なので 秋の夜長 夜明け前ごろ少々楽しむ
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ねこたちが キャットタワーに初登頂 朝の四時だが写真が撮れた
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軽トラは誰も通らぬ道だろと塞いで斜め横柄してた
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なんだろな人に何かを強いようとしているやつら案外居るな
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指輪する手が右手ならいいのにな インカメだから反転だよね?
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さびしくてさみしくてそれがたまらずに コンビニにむかう ホタルみたいに
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行かなかった解散ライブ再生し部屋に時間の塊が降る
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コロナきて つぎは治療費 ゆうりょうと 七度目接種 まよっているの。
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「印刷は要らないデータだけでいい」とはまだなっていない人体
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十月も十一月も年末も一月二月30°かな
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こしかたも ゆくかたも ただ鈴虫に よりそわれるのみ よもふけて
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てくたくとく 届け音 テクタクトク うちから外から 響く音に
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苦労しか出来ない運命さだめを生まれ持つ淡い「いつかは」来ないとは知る
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秋の夜 消したい番号 酔任せ押して 取ってはもらえぬ 風吹きぬける
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キカラシの咲き初む海辺青空に大き風車は秋風回す
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