忘れゐし人の名を思ひ出だす時 借りし金のことも思ひ出だしき
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暗闇に浮かぶ灯火はあの子が真っ昼間から掲げていた火
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当面の目的地すらわからないからとりあえず灯火に寄る
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コロナ去り君初めての秋祭り 一匹掬えた金魚すくい
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片思い きれいになるわ 振り向いて 飽きがくるほど 私だけみて
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赤々と花の残れるダリア掘る明日の気温は0度の予報
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傍にいる 例えば君が傷ついて啜るスープを混ぜる役とか
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かおりちゃん何をしてたのいいけれど既読がついて安心しちゃう
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子どもらの視線の先に見えたのは 夜景の中を走る急行
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だんだんと知らぬ言葉が増えていく流行はやりの埒の外の住人すみびと
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とこしへに手のとどかざる輝きよ 僕を濡らして星のしづくよ
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おごそかな無垢に打たれて傍らに腰をかけても構いませんか
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ゆうがたは チビ猫 たかいまどぎわで ゆうやけ夕焼け・ながめる あきは ゆうぐれ夕暮れ
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連休は母の小言が怖くって帰んなかったが少し後悔
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妄想に 耽りながらも 詠んでいく これも今だけ だと思いたい
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散歩道やけに人出が多くって途中で気付いた今日は祝日
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絵にならぬ生を醜く渡りおる私を棄てることを始めよ
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絶望と希望の全てを飲み込んで今日もあなたは走り続ける
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三毛猫は、我がまま気ままなお嬢様 だけど一番寂しがり屋さん
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曖昧の中に全てを投げ出して紫の煙吸うことの悲しさ
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哀憐あいれんを背負える者が密やかに人と物との砂漠うるお
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うそつきな二人の間に横たわるいくつかの『哀』とひとつの『I』
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美しく哀しいものは空回り自由は憐憫道化者
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とりあえず作り始めたプラモデル ここから作るの?詰んだわコレ
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片思い 仕事に生きる 自信ない あなたのそばで 過ごそうかなぁ
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嫌なこと腹の立つこと茶飯事も三日もたてば気になりもせず
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片思い 無口なあなた 大好きよ 好きだーって タックルしたい
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君が敵だと呼ぶ彼は君のこと見ていないんだ 彗星の朝
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わたしよりかわいくないのにかわいいかおをされるとしにたくなるの
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あなたの孤独は油の味ね 私のは真っ黒焦げのオムレツ
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