一か月 あっという間 過ぎ去れば 一年もまた 疾風のよう
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一日を 七つ合わせて 一週間 クルクル回る 間違いもせず
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一日が 地球の回る 時として いつまで回る 何日回る
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次々と 話しかければ 花開く 蜂がブンブン あっちこっちと
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あの雲は なんという雲 夏でなく 秋でもないね 今日一日
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すでに無いプールの水で流された日は蒸発し夢となり降る
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言の葉に嘘もまこともあるものか昨日はああ言い今日はこう言う
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日中は暑くて夜は涼しいね 夏から秋へ季節は移る
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帰り道 空は夕焼け明日は晴れ されど予報は逆な秋空よ
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例えばハッピーターンの粉が多いそういう不良品の人生
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陽光も蕾も準備ができている きみが涙をぬぐえば春だ
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地下鉄にゆられる少女ためいきがやがて河になり馬になる
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見送ってぼくも行くではゴミ出しへ手つなぎ行こう 可燃ゴミはこっち
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レモン切りお洒落に添えて 一緒だね歓声上がる酔わないサワー
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秋雨が変なリズムで窓を打つから降りそこねてバスは前世へ・
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夕虹に今日も「家族」の死を願う(観念として死に絶えてくれ)
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露払い 設定温度は 変えないが 暖かな風 秋の朝
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大好きが憎しみになることあらば我が存在も憎きに変わる
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山彦の返らぬ空に秋色の声ともならぬ「今も大好き」
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哲人の鉄の扉は二重三重私の熱では紅くもならず
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全てを無全てを白く塗りつぶす上弦の月音の怖さよ
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「新月の日ってお前ら何してる?」「餅つきやめて家で寝てます」
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新人の研修兼ねて集荷来る 若手の彼も社では先輩
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素粒子は幾億年の時を経てヒトの形に成り果てにけり
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曇天に檸檬を一つ買い求め 基次郎的詩的な世界
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とろみある夜気を纏いて散歩する アイス齧りつ晩夏の道を
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人の世は 蒼然暮色の海原に 絶えず満干く さざ波の雅楽
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夏草の しずくも落ちぬ別れ路で雲間に消える 彼岸のたむけ
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いまさらさなにを言っても無意味なの マグショットの中閉じ込めてやる
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暴力をわれに授けし父老いる 赦さるることなきわれの頭蓋よ
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