青いまま枯れゆくこの手のネモフィラへ眠れそうまでとなりにいます
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神様がきみを側室にしたのはつよくやさしくうるわしいから
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もうきみを部屋に置いてはいけないよ 愛を試すかの如く言われて
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花下はなしたの川の白鷺一閃にくちさし捕らうしろがねうお
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公休は雨、雨 布団の干せぬ日々 筋金入りの は雨女
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俺のこと知らないおまえはタメ口で名前呼ぶんだ悪くねえよ
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一滴の水で花咲く感情と幾年かけてやっと咲く花
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横浜で買ったはいいがチャイナ服わたし以外のだれかに着せたい
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好きなものにだけ饒舌になるきみに私を語ってほしいと思う
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いつだって五文字で収まる返信で そういうとこも好きだよ、でもさぁ
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電話する祖母からふいにこぼれだす方言のもつあたたかさかな
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ささくれが引っかかったら痛いって言ってもいいよ よかったんだよ
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「おまえはね、妹みたいなものなんだ」 キスをする彼受け入れる吾
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木漏れ日こもれびが静かに差し込むこんな日は 彼に逢いたい居場所を知らない
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ねれぬ夜 10代の吾 現れる 恋する君に 全力笑顔
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桜待つその目の前に一枚ひとひらの「忘れないで」と溶けゆく雪華せっか
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しっかりは卵3個の蒸しプリン在庫次第で2個のやわらか
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恋ひしくは来たれわが妻九段なる桜の枝に咲きて迎へむ
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見ぬ峰の桜をいかで尋ねまし道しるべせよ春の山風
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生真面目な君へ発動プロンプトインジェクションとしての「好きだよ。」
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欧米とロシア中国 対立の時代に入るコロナが明けて
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マクロでもミクロで見ても同じ解 人口減は負のスパイラル
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雨の日にもう履けないね 気に入りのお下がりでないゾウの長靴
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豪邸の一本桜眺む帰路 ご婦人たちの群れに混じりて
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子どもより太鼓の数が勝る会 育成会は休止決定
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フライパン フレンチトースト 作っては ナイフとフォークで カチャカチャ食べる
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洗濯の 爽快感は 好きだけど 動き出すまで 時間はかかる
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一瞬で 既読がつく日と つかない日 たまたまだけど もどかしさある
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行き違い ショートにするのは また今度 来月末には 夏らしい髪
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果物は 甘いモノだけ 食べたいが 酸っぱいモノも 栄養なのか
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