三月で廃止となった路線バス まだバス通りとみんな呼んでる
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窓の外赤い点灯曖昧にカラのバスタブ愛のまにまに
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信頼を置いてないから小銭入れ折り畳まれた札束のなか
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「こんにちは」 第一声は それだっけ? もう忘れたや まあもう要らんか
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肉体へ、体調不良を理由なく発生させるのやめてくれないか
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ドーナツ 穴があるから ドーナツ 穴を穴だけ 切り取れないから
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あの当時背負ってるもの見もせずにきつく叱った我を赦せよ
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名美なぐはしき 菓銘くわめいをおほせし上生菓子ねりきりの 山水花鳥さんすいくわてう菓匠たくみねり
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バギー押すママと赤ちゃんおしゃべりが途切れず続く 一生続け
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本屋には 紙の頁を めくりつつ 相性探る 楽しみがあり
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瞳の奥から感じたのもう少し動かずここにとどまりたいと
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梅雨入り前 頂き物の幻の梅 食べてちょっぴり元気を出そう
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靑梅あをむめの 黃蘗きはだとなりてわづかなる をはなち梅子黃むめのみきばむ
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志野茶碗 銘卯花墻 国宝秀逸 片桐石州
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幸せといえない道を生きるのがあなたじゃなくて僕で良かった
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いとけなし 利鐮とかまをかまふかなしさま 人數ひとかずなりて蟷螂生かまきりしやうず
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年齢とともに魅力も重なると 友は笑って私を祝う
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TKTTの白いご飯にNAMAMAGROっておいしいと思ってたんだけどそうじゃないこともあるってIGAI
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くだらないカメラロールをスクロール 夏の思い出探しているの
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五歳児は魔法の指を持つらしい 折り紙ひとつ変弦自在
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缶ジュース最後の一滴覗き込む最期だってのに渇いたままで
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俺性格悪いから貴女が言った彼氏いらないで本当に嬉しい
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大丈夫 へいきへいきと いう君の 助けての声 僕には聞こえて
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自転車を漕ぐ学生のスカートは 陽射しに負けず軽やかに跳ね
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よちよちと葉っぱ追いかけ喜ぶ君に失くしたものを気づかされてる
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ポカポカの 行楽日和こうらくびより 雲もなく おでかけいが 仕事もいぞ
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言い出せず口をつぐんで涙目の誰も傷つけないらしきこと
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くたびれて休みなよっていわれても未来の顔を見て笑うとす
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毎日を無駄にしているちょちょぎれて泣けてくること言葉通りさ
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金色のコロナビールに誘われてうれしい気持ちもっと高まれ
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