イライラし短歌で気分転換をしようと思いうたかたに来た
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正直さ、 この世に未練はないけれど バカは馬鹿なりに足掻いていーい?
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肉体は過去からの使者 野に花に鼓動を響かせ呼吸に満ちる
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去っていく銀幕の上の白い字を惜しんで追ってる君だからいい
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今日のこと噛み締めながら酒を飲もう 逆手に持った銃の重みを
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いつまでもフードコートで待ってるよ 終わった世界のイオンモールの
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おとなしいグラウンド 九回裏の土 白い腕振る 硬いユニホーム
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愛犬に顔を舐められ起こされる夢見て起きる休日の朝
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あの時に 数分ズレたら 出会えずに 今も見知らぬ 他人のままで
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雷が好きな友人信じられん しっぽ丸めてスタコラ逃げる
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初めから私ではなく犬猫を愛していたらよかったのにね
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一応は人間なので愛犬のようには愛にこたえられない
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恵まれてるヤツ全員死ねって、それ、アンタのことじゃないか 死ぬのか
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さよならに聞こえてしまうありがとう 言えずに今日も またね で帰る
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珈琲の湯気ゆらゆらと 夜に溶け 遠くに灯りのともる日を待つ
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雨降りに空気の冷えて心地良き初夏の涼しさ味わっている
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重なって線対称になるよりも はみ出るくらいの愛でいいから
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雨続き されど梅雨には まだ早く 今年も不穏か 我が国の気候そら
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紫陽花が心の中で咲いている うつろいやすく雨にうたれて
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はたらいて またはたらいて はたらいて 一回いっかいやすみ またはたいて
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文月ふみづきの 始まり告げる 雨の下 安田記念は いと難しき
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皮膚の下皆おんなじ赤の肌 傷つけたひとは知る由もない
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子どもらが一緒に寝ると言いだして 小の字で寝る雨の日の夜
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とろりとした わらび餅など味わひて 平安の世にもあったのかなぁと
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スパダリのスーパーマンになりたくて偽る希望を見透かす君の眼
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問題をスルーするためのおまじない「分からないな」と「もう忘れたよ」
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あの人を想って弾くと独りでに駆ける左手「乙女の祈り」
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くらやみで指を広げて目を凝らす零れる光ありはしないか
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多様性 温室育ちの 政治家にあなたたち  意味がわかるの? 雑草わたしの声
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冷たい手 重いまぶたを和らげる毛穴みたいなリトルヒーロー
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