ステージを降りた今でも変わらない 私の中で光るアイドル
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「とんかつを作っているの?」 と問われれば「そうでござんす」答える所存
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冬季間 布団の中に 猫がいる 季節限定 終了間近
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雨上がり枝に連なる雨粒の きらりひと粒ずつの重みよ
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割りきれる思いであると仮定した     QEDは書けないでいる
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ノルウェーの海で微笑む白イルカ汚されぬよう生き延びるよう
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たくさんの美しいものを君と見た でも一番は君自身だよ
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ぼんやりと 薄暮に燃ゆる 白梅が 小さい私を 包んだようで
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まっぷたつ割れた心に金継ぎをした いまに見ていろ わたしは最強
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見下ろした夜景の粒のそれぞれが いろんな形の生きる営み
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桜には 喜怒哀楽の 思い出を 同じ重さで 呼び覚まされる
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会いたくなったら来いよと言ってしまった素直に会いたいと言えばよかった
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肩髪を 団子にしたら 濡れないよ パパと一緒に 大浴場入る
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薔薇は咲く 痛みを隠しなお凛と わたしの傷はわたしだけのもの
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道標 わたしの背にも羽根がある 花がほころぶように飛べる
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いつか迎えるエンドロールにあなたの名前も連ねたいのです
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飼ってたハムスター思い出す忙しないインプット⇆アウトプット
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やるせない 思いはそこに 置いて行け 差出人も 宛先もいらぬ
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別れって、また会えるのか一生か分からないから堪らなく怖い
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初孫ちゃん、抱いたよかわいい、にこっと微笑み
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春こたつ 名残惜しくて 潜り込み ぎゅんと背伸びで はみ出す足よ
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雨の日は半透明の膜越しに世界を見てる 耳鳴りがする
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太陽でなくてもよかった わたしだけあなたのきらめきに気付いてたから
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かがやける氷の上で君は跳ぶ 祈りのようなそのつま先で
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喉でなくゆびさきからでもわたしたち翼のような歌がうたえる
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そばにいることでふたりと勘違う 独り貴方の烏滸がましさよ
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「愛してる」そう言う人は誰これも 差し伸べた手をするり離して
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ブラウン管の向こう チョコの友達 笑うお菓子のガムボール
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スニーカーが鳴らすハイハット 日々の足跡に桜吹雪のコーラスを
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鋼鉄の都市 雪の降らない冬 流行のブロン 死にたがりの街
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