灯りつけ姿を見せぬヤモリ待つ気温下がりし秋の夜長に
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会うたびにクールな義父もえびす顔 孫のためにとキャラクター菓子
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そんなにもあなたがニコニコ食べるから ばぁばは今日もお汁粉を煮る
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出た瞬間 ふわっと香る金木犀 やっと咲いたか 姿は見えねど
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サラ金の荒いティッシュが涙吸う叔母の葬儀で叔父の老いみる
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秋なので すてきなブックカバーの本 抱えてすこしカフェにも寄らむ
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お出かけの ママがいないと 気づいても 泣かないもんと 健気なニ歳
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再開の 寮のごはんに 嬉しいと 感謝の言葉 心温まり
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西空に 暮れゆく老いの 紅き雲 仮寝の椅子に 差すひかり淡く
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短くも充実した家族旅行 浸る間も無く現実復帰
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競走馬 夕陽を受けて影絵のごと 余生の草食む 牧場で旅を終え
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夕闇がお勝手つつむ秋冬はお米研ぐ音やけに響いて
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「おひるいる?」「うん」と返事をするわが猫 君は人語をときどき使う>いやーん、とか
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クリスマスビュッフェがそろそろ情報出て 小さいブッシュドノエルが食べたい
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羽ばたいて 永遠ブルーのあの空を 舞えればこころも晴れ晴れするか
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田の水路パイプに替わり フナッコだぁのドジョコだぁの何処行ったべな
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龍神は雲呼び寄せて雨降らせ田畑を潤し渇きを癒す
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歯磨きも風呂もトイレも棲み分けるたたかいごっこももう少し待て
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龍の爪三本五本とあるを知る聖者とほとけを守護してにら
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五本の爪は神と仏と王様とあとは三本龍にも差別
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マニキュアを色々見れど綺麗なり変身願望羨むばかり
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女性たち美しくあれよ華やげよあんのん生活 若さも一瞬
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木通蔓あけびつる干せば冬来て囲炉裏いろり端その蔓使い籠などを編む
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AIで俳句はすでに作れるが短歌はまだだしばしの気休め
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秋華賞 王道の走り 見せつけし 三冠牝馬 ただ感服す
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車窓より 富士が見えるる 秋半ば 気配はもはや 冬の訪れか
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峰高き霧の絶え間に薄紅葉ほのかに見えて秋は更けゆく
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音もひかりもない闇で生きてきた孤独の味をいつか教えて
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連鎖する復讐止める方法は、対立ではなく 、大人の対話
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気温差で、身体アチコチ痛み出す、早く慣れたい、寒い朝に
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