自分では見つけられない私でも あなたがきっと 見つけてくれる 
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ミニおせち詰めてぐったり疲れ果て utakataひらく ちょっとほっこり
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コンビニで1278円の贅沢僕は元気です
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歳の暮れ 夫婦ふたり平和に過ごせるを感謝しすす鰊蕎麦にしんそばかな /皆様良いお年を
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掃除して簡素なお節こしらえて気付けば今年最後の夕陽
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短歌うたを詠み読ませてもらい一年を乗り切れたことただただ感謝(よいお年を)
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待ちわびた足音ひびく廊下にも等しく下りる今日の日の幕
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あちこちに「よいお年を」と聞けるのを、なんと形容してもオレンジ
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昨年の傷を数えて抱きしめる せまる年の瀬愛の一年
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重箱の隙間がちょっと埋まらない 詰めの甘さがここにも出るか…
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大晦日ゆっくり刻が過ぎて行く気持ちよさそうにイビキかく君
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皆さんの 三十一文字みそひともじで 励まされ 今年も感謝 良いお年を
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一日中ヴィックスドロップなめている 喉カユやっつけ もう一頑張りひとがんばり
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二〇〇ミリ酒飲み干した年の暮れ空きビンに見る使い道たち
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公園を通りかかると鮮やかな赤が賑わう山茶花の木々
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我若き 頃に試用で 切られし社 晦日で見たり 未だありきを
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古守り 返しの途中みちの 教会は 変わらぬまでも 活気失くせり
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はしるはしる北風小僧 冬型の 富士ゆきとばせ 屋根まで飛ばせ
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人波をかき分け泳ぎ続けても岸も浮き輪も見つからぬまま
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花を持つ人にドラマを感じては意味なく花を買ってみた夜
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飲み込んだ言葉が水であったならいくつ砂漠を越えられたのか
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髪にあのやるせなさごと乗せたまま私を切って捨てられたなら
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ぬくもりの中の冷たさ チンをしたおかずのひんやりしたところ
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新しい命のことを聞いた日も一人私は逆らっている
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大勢のいる駅のホームできみは誰よりも元気と泣き叫ぶ
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私の日常に短歌うたが生きる それはもう当たり前のこと/皆さん、良いお年を
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年越しをこんな切なく思うのは 貴方きみの笑顔を失ったせい
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透明で 清潔な風 にほんばれ しめ縄ほどく心地がして
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さようなら! 愛したすべて まっしろな水平線の先で会おうね
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濡羽色文字と文字とをみくらべる教室へやの顔々ごと雪は降る
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