満員の長四角にてギュッとされ安売りされる恵方巻きかな
5
こんなこと詠んでどうするというようなことを詠みつつ日々は流れる
16
こんなこと詠んでどうするというようなことに埋もれて今日も生きてる
15
苦しみはうまく揚がったししとうをひと口食べて火を噴いたとき(10%の確率とか)
8
しみじみと悔いて知りにし失うを惜しむ心はただの澱(よど)みと
23
茶化してる 人の内なる想い見る お茶目でありたし 畳にごろり
37
老人の カプセルトイは 己が手で 残りし運を 試すがごとく
10
ありがとう素直に言える人となり袖すり合うもこぼれる笑顔
13
朝一で コーヒーミルで 豆を挽く ボヤけた頭に 香(こう)染み入る 
5
化粧水 3プッシュから2プッシュへ 肌も薄着をしたがる初夏日
24
窓際の 光が移り 席替えで 少し遠くに なった横顔
14
2倍速 ラップの如く 夏野菜 刻みに刻んで 押麦サラダ
7
朝を呼ぶ笑う子供とランドセル静謐破るここちよい音
11
青々と夏草茂るあぜ道を 我がもの顔で闊歩(かっぽ)の野良ねこ
21
辛(つら)ひ事有りぬ日の夜も 涼風と初夏の星座に 癒さるる心
29
手の匂い確かめるのは今何処に僕が居るのか分からないから
11
腰曲げた松のアーチをくぐり抜け苔むす小滝耳目をさらう
7
政権を茶化せば座布団一枚の マンネリ正義は今ウケしない
13
木漏れ日に鳥のさえずり心地よし池の中には顔を出す鯉
7
女狐は安房に来たりて泡姫に 源氏名はかの玉梓と言ふ
14
免許証返納したと言い繕う取り消されたこと皆にバレてる
8
クマンバチ 気を付けながら ツルバラを 這わせた出窓を 磨きに磨こう
11
ふと見せたあの娘(こ)の笑顔がかわいくてまた見たいから僕はバカをやる
7
コーラスのハーモニー揃い心地よく 歌声とともに空舞う気分
16
都から逃げてキ(来)ツネの悪霊が後も残って災いを那須(為す)
9
婆さんのくれたあの菓子期限切れありがとうにもどんより暮れる
23
改札の中にいた鳩 見逃したきみが切符かSuicaだったか
4
畑仕事 終へし昼餉の楽しみは 冷えた出汁喉越しうどん 
22
栞から しばらく読んで 気がついた この本読んだと 栞を戻す
5
胸の内塗る幸せの染料に君の見ている色を頂戴
7