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人魚の尾は肉か魚か あの店のチラシは今日も艶艶ひかる
2
否みがたい実体として標識の支柱が並んでいる道の脇
1
四畳半の砂漠の中に我はいてゆるやかに死ぬ痩身は銃
2
恋人にだけ耳見せる世界では耳のビデオが売れると思う
0
席替えで一番前を引いたけど私の後ろ推しだからいいや
4
山上の祠見下ろす川の
辺
(
へ
)
に遠く呼ぶ声あれはあなたの
8
てのひらの炎大空高く舞え心の澱と願いを乗せて
3
体育祭終わったあとのクラスLINEアルバムに増えるキミの笑顔
4
薄暮れにひとりぼっちも儘ならずだあれもいないぼっちの僕が
3
暮れてゆく大きな太陽西の空じゅっと音する昔ばなしよ
2
今朝買った205円の砂糖水俺の体を癒してくれた
3
花柄の布団カバーの野にダイブしてまだ遠い春にまどろむ
7
空の旅秋の鰯雲がゆくその雲影に我は憩いて
2
きみ宛の送信ボタン押す度に身投げするかのような気分だ
9
青らんで秋の陽は差し、あれも、これも、ああもう在るってことにしとこう
1
コスモスと柿とススキと鰯雲秋揃えの夕日去年も同じ
0
山上の祠見下ろす川の
辺
(
へ
)
に生命の群れ風の呼ぶ声
5
はやあしで自転車を漕ぐどこまでも行き着く未来きみに幸あれ
1
秋声の登山の一言「やくやった」さざ波のごとく鼓動が響く
3
カーテンを引くように目を閉じたとて中の自分が見えてくるだけ
4
キリストの像を一瞥して君は痩せてて喧嘩が弱そうと言う
4
道端で正しい煙草の吸い方の先生をする君は十八
1
雑草という名の草はなく夕顔の鉢で共に花咲く
2
焦がれても 抱き締めてなどもらえない 罪の意識に燃える火柱
2
美しい人だと見蕩れ 立ち竦む間に夜空へ消えていった
0
朱と青の空のトーンが重なって滲む地平の長さは無理数
6
いきたいを生きたいというヒトに会いたくない こちとらいつでも逝きたいもんで
0
「かけがえのないいのち」なんてよく言うぜ 人身事故の知らせに舌打ち
0
失敗も成功すらも馬鹿馬鹿しい 君に届かぬならなにもかも
0
大輪のダリアが見下ろすチビ助の私はいつでもちんちくりんだ
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