殺したいほど嫌えども 無意識に信仰するはただ母の愛
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「国家とはそういうもの」の「そういう」が何でもありで理解不能だ
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シロップ漬けの杏を食べてみる 世界のどこかで閃光と音
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昨夜観たドラマのことを語るとき瞳はべっこう飴の色をしていた
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終電に飛び乗り別れた今晩のエンドロールは何色ですか
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できるだけ持って回った言い方で伝えたかった今日の日の午後
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南国の鳥の籠見てカメラ持つ腰の角度は象の背に似て
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とつおいつシロップ選ぶ夜の間に散りゆけ夏も何もかもみな
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喫煙をやめる理由をくれと言う鼻で笑って灰を飛ばした
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太陽に背いて咲いた向日葵よお前も照らしてほしくないのか
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暮れてゆく西日でむしろ晴れてゆく右の空からにじむ夏の夜
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私には言葉が足りない飲み込んだバニラ・シェイクのかたさに向けて
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今日を今日で終わらせたくてたまらなくぜんぶ置いてきたシャワーの下に
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「いいね」ってどこを「いい」と言いたいんだろう かわ「いいね」その浅はかさ、とか?
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「生きているのが恥ずかしい」と君は泣く 明日の最高気温は1℃
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わたしが花を愛でている間に世界がゆっくり滅べばいい
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金髪はやめたよ君が褒めるから どんな色でも綺麗と言えよ
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今日は君と世界を共有する「誰か」が私になった記念日
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意味の無い横断歩道の信号をまもるくらいには生きる気がある
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最寄り駅 ホームドアへの陽の光で朝が来たこと確かめる家
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ロゼットというスカートを掲揚しのぼる朝日に、弦月顰む
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真昼間の住宅街を縦笛の音だけが行く『喜びの歌』
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歪む視界 意識朦朧 目を閉じる 度数の合わないあなたの眼鏡
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この日まで生きてくための標です このチケットは取らせてください
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話し合わなくてもいいが殺し合う代わりの手段は探さなくては
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せん妄の 只中にいる人たちを 救い出せないのか 立ち尽くす立春
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君の目の色を移せば青空は今よりずっと透き通るはず
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こっそりと絵を描く君に一つだけ新しい色 内緒であげます
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最寄りからタイムマシンに乗れるなら 本能のままに恋した頃へ
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東京は夢と希望でできていて人の努力と不安で光る
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