寝たふりでふるえる瞼 苦笑いして助手席の子を抱き上げる
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不甲斐なく溢れて落ちる雨眺めこの寂しさの正体探す
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人はねぇ~ 本気で泣くとき 肩で泣くんだって 僕の瞳が 濡れているのは何?
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知らなかったよ 暗い部屋にいたからね 外は真昼間 僕の心は ブラックホール
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オンボロの一眼レフをガラス越しに 眺める君はちびっ子のよに
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思い決して 踏み出した先は ぬかるみで あぁ、また道を 間違えちゃったかな・・・
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地球の 公転速度は 時速一〇万キロ 君との距離は たぶんそれくらい
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「……ん?」『ん?』「ん?んーんいいや」『んーそう』 僕らの仲は会話と言うよりモールス信号
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「思い出を数えていても始まらない」? 何か始めたいわけでもないのに
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イヤホン越し あなたの甘いビブラート ふいに恋しい晩秋の夜
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永遠に繰り上がれないまま生きる隣のゼロを切り捨てながら
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長くなるほどに詩情は薄れゆく(短歌、友情、雨雪、恋愛)
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「天才に ただただ蹂躙されるため 僕らはここにいるんじゃないのに」
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歌うのを やめてしまったカナリアは アーカイブすら残さなかった
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「僕たちが、どんな仲って?」 「運命の林檎をふたりでかじった仲さ」
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生きること。どうせおんなじ孤独なら ひとり玉座に座ってたいよね。
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「ねぇお前。知っているかい、彼女はね、甘い紅茶は 飲まなかったよ」
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穏やかな晩秋の風を部屋の中に入れよ囲炉裏のパチパチパチ
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無いより良い、明日も人でいたいから。朝晩食後寝る前、四錠。
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サモトラケのニケから羽根を授かって 空に飛び立つ ミロのヴィーナス
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蕪を擦り 鱈を炙って 過ごす冬 柚子の実を摘みに行ってきますね
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それだけの 罪と心の闇を抱えても幸せになれるとでも?
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三角のチョコレートパイ、冬の季語  冬を感じる 霜、雪、チョコパイ
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彼は優しいので彼の悲しみを わたしに分けてくれなどしない
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君が書いた ヘタクソな文字の メモ書きを 拾って僕は お守りにしている
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しがらみを 捨てることは できたけど 記憶だけは 断捨離できない
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君思い 歌を詠みつつ 寝落ちした 起きてその歌 思い出せない
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貴方から 貰った「ありがとう」 だけで なにか許されたような気がした
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軽井沢犬連れ旅行gotoで三密避けて犬楽しそう
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海風に吹かれる場面を望んでは 自宅寂しく画面に呟く
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