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大井川錦の波ぞたちにける嵐の山に紅葉散るらし
8
川浪に紅葉誘ひて行く秋のしばし
猶予
(
いさよ
)
ふ宇治の
網代木
(
あじろぎ
)
9
猪は天城の冬に花ひらく囲炉裏の鍋にぼたんの香る
7
おぼろなりずいぶん昔に耳にせし届きし母の静かなる唄ごえ
12
千代紙で祈りながらに鶴を折る 十本の指に思ひを込めて
4
歌詠みて自然にふれて野の花を留まり愛でれば仕合せ覚ゆ
4
寒くとも日向に出せばサボテンは次々咲いて四日もつづく
9
そそくさと追い越してったあの車追いつくごとに思うすまなさ
13
さかさまに広がる世界蹴り上げて宣戦布告を届けに行こう
5
寂しさを埋め合わせようと右往左往 しているうちに歳食って死ぬ
4
めざめれば カスタードのあじ のこってて ゆめのてぃーたいむ あいてがふめい
10
澄んだ夜空の星と惑星🪐と、こころも共に冬支度
5
目に青葉など呟きつ何故寒い
?
どうやら母は初夏にいるらし
11
「ありがとうございました」と店員に先に言うのがマイブームです
10
無差別爆撃 南京重慶 ゲルニカ 東京 ドレスデン 広島長崎 ハノイハイフォン ガザ 殺人の歴史
7
会計でまごまごしてる老爺と父を重ねて目尻が滲む
19
真夜中に なにやらハッスル わが猫
(
こ
)
たち 日付変わって トリックオアトリートか?
6
それぞれに生きた人らを「ご先祖」とまとめてしまう暴力がある
5
ハゲの句をたくさん採ってハゲ選者見せたいらしい度量の広さ
6
あなたの名 居もしないのに呼んでみる果てしなく広く寂しい部屋で
8
「頼んでもないのに産まれるところから始まったんだし。こんなもんだろ。」
5
公房の戯曲にあったあの鞄、あれを拾って家に置く親
3
愛しさも切なさなどもいつの間に土に埋もれて発芽もせずに
17
来年の
11
月に ウエディング 浮かれる君と 微笑む私
7
3
プッシュ あなたにはそう 言ったけど ごめんほんとは
6
プッシュだよ
2
ファミレスで まずは乾杯 相棒と もらい泣きやら バカ笑いやら
11
満月と 言われる時期の 満月は 前後三日も 満月に見え
6
おやすみを伝えないまま潜り込む 布団の中は暑くて暗い
6
柘榴実れる人工庭園の一角に信仰深きことは信仰深き
3
エリカ黄色に咲きシベリア抑留に死せる俘虜同胞を売り祖父帰る
3
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