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カート引き歩く後ろでクシャクシャと枯れ葉あやめる音が聞こえた
8
アパートの誰かの部屋に清掃の業者の入る雨の三月
23
薄墨の 桜並木に 紅が 溶けて乱れる 弱酸の春
8
天気予報 通知の精度 デキる秘書 君に従い 予定変更
7
幸せか 何度も自問 してみるが 足るを知らない 自分もどかし
7
川面を
5
時の太陽まだ照らし反射遮る鳥影ふたつ
9
生れ乍らに被爆者だったヒロシマの消えぬ憎しみ超える前死去
4
この先は九十一まで母さんはしっかりしてた俺どうなのよ
7
ありふれた 普通の日々が 引きちぎれ あの日からもう
13
年
(
とおあまりみつ
)
8
雪の夜に 哺乳瓶を洗う水 街中彷徨い 途方にくれし
16
君の背を いつも見ているだけの僕 教室の隅で 駅のホームで
13
今になっても 実感なんて わかないけれど 一応考える 締めの挨拶
5
ちま猫は おみずのむとき おかあちゃんに みててほしいの ずっとみててね
12
なんとなく体育館の床が眩しい黙祷の群れの中
5
壁に刺した画鋲の痕、視線の正体お前だったか
2
部長さあ さすがにそれは やめてほしい 何回目なの その紙コップ
4
水を飲む ただ水を飲む 水を飲む 痩身願いて 日に2リットル
7
花粉だとくしゃみで怒る春一番追い風にのる君を見送る
7
壁一枚 今 と隔たる庭園で春の光に燥いだ水面
6
この下にあの日のまちがもう一つあって確かに息をしている
9
風光る寂れた稲荷小石川一杯の茶碗に残る信仰
6
悲しみは変わらなかった13年 今日もあなたへ祈っています
20
荒地にて黄色くはえる菜の花とパワーショベルはどちらがつよい?
7
13年 経てもあの日は 甦る 瞼閉じれば 涙流るる
7
尋ねつる宿をこことや知らすらむ竹の奥なる鴬の声
8
お好み焼きバーガー模して 冷凍の豚玉チンして パンのおともに
8
一年の経過観察受くる身にまったく白き春の光線
8
家系の スープからしか 得られぬもの 五臓六腑に 沁み渡る
7
珈琲の
器具
(
ドリッパー
)
をかえたら 味かわり お湯の注ぎを 試行錯誤す
5
紙一枚 一緒になるも 別れるも 大事なことは どうありたいか
11
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