わが歌よ反面教師をご紹介 裸の王をとくご覧あれ
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韮、紋黄、露草、捩花、紅小灰 撫で斬りにして平安を得む
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夕立に駆け出しながら、これはもう天使のくせ毛発見大会
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桔梗咲く 細き青の花 床の間へ 一輪に挿す 静寂しじまのかたち
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鏡越しテレビ観ながら掃除する 返事しながらヌメリを落とし
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麦山の浮き橋に舞う赤とんぼ蝶にあらずば孤独なエフェクト
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左腕 いつしか筋肉ついていた そういや左で ねこを抱える
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腱鞘炎治りきらずとも ねこは抱く 一日のおわり 和みのひととき
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自分から撒いた毒で死ぬ草なのわたし生きる気力が欲しいの
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眠らない夜は自由になれるから。なんで私は生きているのか
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私には夫がいたのその時に早く出逢っていたらと崩れた
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好きですか?あの日くちづけくれたのは全て私の夢なのですか?
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保護前に買った楽器は奪われずそっと静かにささやく旋律
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複音の父の形見のハーモニカ吹きこなせずに買うクロマチック
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金の事考えたくない。百均でひとつ買うのに思案が長い
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陽を避けてセンチメンタルトラベラー、闇に紛れて月から土星
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雨が降る 九月四日に 長く降る ついに来たるか 憂いの秋雨
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平熱や部屋の気温は知ってるが 名前も生年月日も知らない
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「よく動き元気だねぇ」と目の前の ねこのしっぽに語りかけてみる
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繊維から流れる水の控えめな甘さが秋だ 豊水の秋
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あれは愛なんかじゃないのと言いながら柘榴ざくろの汁で袖を染めてる
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美しいと思うものだけ一心に集めたはずのがらくたの山
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秋風がようやく吹いて隣家の爺の馬鈴薯いもなど掘りおこしやる
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秋の来ぬ 時代に生きれば尚更に 口にはっきり秋色を指す
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推し活か 疲れもあって歌番だけ ライブの模様を いいなとは思ふ
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我が友よ 妻子出て行き 負けないで 健気に生きる 姿輝く
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君と居る 元気になると 言われたと 辛さ噛み締め 語りし友よ
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釜石の 魂不滅 ラグビーの 廃部になっても 命燃え立つ
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相棒の 妻去り子等を 育てしが 仕事一筋 信念の人
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足裏に触れるアスファルトの温度 ようやく訪れる夏の終わり
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