「おすすめ」と言って聞かせる音楽は女性ばっかり、それだけで嫉妬
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「ら」のことをraじゃなくてlaっていう人を見つけるために走る人
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六時半 橙色が眩しくて もう春なんだと芽吹く欠伸あくび
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「ハンドルが氷のように冷たい」に「小説みたい」と笑う彼女
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喧騒が夜をにぎやかに騒がしてどこかの路地に閉じ込めてくれ
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君が怒って行方不明になった日から春なんていうミステリがある
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桜だけ愛した虫がいたようにおとぎ話のつづきをしよう
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逃げたいよ未来はいつも不確かで悲しいことだけ合う周波数
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からの巣に響くスマホでった声 聞ける親こそただむなしけれ
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家にいる血のつながった他人たちへ あさが来たからどこかへ行きます
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形容が破裂していてこんな空こんな空だけが明るい宇宙
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まだ眠い 野原を引っぺがされて虫が夢うつつでこっちを見てる
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君の頬の右側には片えくぼ 誰かの遺伝子が息づいて
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カップラーメンを見つめる三分の間に消える星々がある
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君がもうすぐ行くという異国では 「愛してる」ってどう伝えるの
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どこにでもいるから君である理由をわかって ドレスどれにしようか
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リビングでチューハイを手に見るニュース ウクライナまで八一〇〇キロ
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制服の上に白衣を羽織る君 中学生的な恋心
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洗剤でシャボン玉を作りました 君は帰ってこなくていいよ
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殺人だ 私を殺す 甘い罠 半額ケーキと 死のデスティニー
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お弁当 玉子にトマトに 肉団子 手作りおにぎり 毎日感謝
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失恋の歌で想うの君でいて君じゃない誰かであってほしい
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吹奏楽部が「旅立ちの日に」を吹いていて 窓の外の桜を揺らした
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君がいる 世界が華やぐ それだけで 虹の世界で 二人で生きる
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暗い道 走れば響く 靴と息 闇夜は等しく 人を冷たく
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街灯と 家から漏れる 団らんが 急かす家路の 遠い食卓
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体育館 響くキュッキュッ バスケシューズ 跳ねるボール 青春の音
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君色に 染めてよ心の 奥の奥 無意識の奥 果てまで君色
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精一杯 強がったんだよ 好きだから 君がいたから 好きだったから
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部活って 響きが良いよね 若くって 気づけば遠い そんな青春
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