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自らの 苦しみすらも バネにして 人に優しく 愛情注ぐ
5
見つめ合うふたりを分かつ狭間にはふたりを結ぶいっさいがある
4
胸底のつめたく重い炉はすでになにかを燃やすすべを忘れた
4
甘ければ 虫が群がり 舐め回す 苦き泉を 封印すべし
3
幸福の ボタンを一つ 押すだけで 天から運が 舞い降りるから
5
現実に 心開けば 現実は そんな悪くは ないものらしい
4
秒針が刻むは猶予或いは身体 見えるよ君の切り取り線
3
なんだろう 思い通りに なりそうな 現実的な 人生が来た
5
寝ることが仕事の老犬昼時は しっかり目覚めてオヤツをねだる\体内時計?
22
ちらちらとかがやく天使の羽をみた つれて行ってよ光のもとへ
8
恋だとか愛とかそんなんじゃない もっと重苦しい独占欲
4
ねこたちは たまにはなかよく ぷろれすを いきおいあまって コテンとなったり
13
あなたと見た後味の悪い映画の隙間に食べた菓子が忘れられないよ
2
台風がわるさせぬようカフェオレを今日から飲まぬ。はやく去るのだ
!
/(来たらごめん)
16
待合室
(
まちあい
)
の仕草愛らし幼な子に吾子重ねては戻れぬものかと
22
鰯雲眺めつ歩くなんだろうスタンド・バイ・ミー歌いたくなる
17
繊細な人として認知されちゃうといじけるタイプの繊細な人
7
箸袋たたむ指先夏惜しむ冷たい蕎麦の美味かったこと
19
旬だから二百五十円秋刀魚焼き全て昔を懐かしむ夜
15
雨降って濡れてしまうの嫌なので 2軍の「
服・靴・鞄
(
装備
)
」で仕事に出かける
15
霜の付く鮎五尾ならば今のうち 甘露煮にして初夏を封印
8
分からなさただそれだけと関与する生きねばならぬボクらの根拠は
7
そのむかし家族に言えぬ悪いことしたかしないか 闇の恋しさ
14
古漬に生姜を添えて呑む
亡父
(
ちち
)
は ラガーの大瓶ランニングシャツ
7
酢く
鹹
(
から
)
く深く漬かれよ野菜ども 酒よ飯よとあおるぬか漬け
9
ひと月で我がぬか床も様になり もぎり胡瓜と蕪が上出来
10
思い切りAm
(
エーマイナー
)
を鳴らしたら そこから秋だ音を止めるな
3
製氷機親父が釣った鮎五匹開かずの扉の霜に埋もれ
13
葉月末 制服着たる 二人組 新学期はもう 始まりたるや
7
黒雲を 車窓で見つめ 不安がり 急ぎ家路と 晩夏の夕べ
5
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